昼と夜 7-8
「何てこと無い理由なんですけど、ちょっと仮面をつけてないと落ち着かない性分なんですよね」
「恥ずかしがり?」
「ははは、そう言うことです」
アリウス様は乾いた笑い声を漏らしました。
彼にもちゃんと人間らしい営みがあり、人並みの感性がある事を聞いて、初めて見かけた時より恐怖心が薄れていくのを感じます。
シャオランから警戒しろと言われてましたが、どうしても彼が悪人には見えないのです。
「もし仮面が怖ければ、明日から他の仮面を検討してみます」
「仮面、他にも所有?」
「はい。前にも怖いと言われたことがあったので、いくつか揃えたんです。ただ、ねこちゃんやうさぎさんは姉達に止められました」
私は想像してみて、思わず笑ってしまいました。
彼が無理に可愛い仮面をつけてしまえば、きっと神秘性が悪い方面に悪化してしまうのでしょう。
例えるなら、ピエロが明るくて面白いのに不気味で怖いと思わせるような。
「子供、それ見ると怯える。恐らく」
私はふふふと小さく笑いました。
「はは、俺もそう思ってやめました。さて、休憩は終わりにしましょう。もう少しで一画が片付きそうです。今日はそこまでにさせて頂きますね」
アリウス様はゆっくり立ち上がり、腕を伸ばします。
私も立ち上がって、アリウス様のお邪魔にならないように、危なくない廃材を探して運び出しました。
第七話「昼と夜」終了




