昼と夜 7-7
「どうしました?どこか手が足りないところでも?」
「ひ、否定……。わたし対話望む。しかし不要と判断……」
「対話……。ああ、気まずくさせてしまったのなら失礼しました。ですがお話ですか……。俺もあまりしゃべる方ではありませんからね……」
アリウス様は私の言葉を真面目に考えて、腕を組んで考える素振りを見せます。
しばらくすると、何か一つ思いついたのか、考える素振りをやめました。
「俺、姉が二人いるんですけど、マオさんは姉達みたいにうるさくないから、落ち着くんでしょうね」
アリウス様は近くの瓦礫に腰かけました。
"休憩がてらお話しましょう"と気を使って頂いて、私も聖堂にあった無事な長椅子に腰かけます。
「姉達、いる?」
「ええ、派手な質の姉とその逆の姉が。家に帰ると姉達が騒がしいですし、小さい頃から頭があがらないから何も言えないんですよ」
「にぎやかな家、とても良いこと」
仮面や所作も合間って、アリウス様はなんとなく浮世離れした雰囲気を持ち、俗世を知らない様に思っていたので、普通の家庭の話を聞いて少し安心しました。
「アリウス、ちゃんと家族ある。暖かい家ある。とても良いこと。アリウス仮面身につける。怖い人思うしてた、わたし」
よく言われるのか、アリウス様はあーと気の抜けた声を出します。
何より、その輝かんばかりの白髪とスタイルのいい長身が彼が不思議な存在であることに拍車をかけておりました。




