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来訪者 6-1
自室から、小さく目覚まし時計の音が聞こえて来ます。
その時計の音が私に朝だと言うことを伝え、同時に私の目を開けさせました。
『シャオラン?皆様?』
私は絵本を開いたまま、煤けたソファーの上で目を覚ましました。
一夜の夢のように、誰の姿もありませんでしたが、子供たちに読み聞かせた絵本が、あれは夢ではないことを告げています。
『皆様、どこへいったんでしょうか』
きょろきょろ見回しても、あたりは煤以外何も変わってません。朝早くから遊びに出かけることも、私より早く目を覚ますこともない子達ですのに、姿がないのは不思議でした。
『いえ、きっとまたひょっこり顔を出しますよね。昨日だってそうでしたもの』
一人になった途端訪れる不安を、根拠のない言葉で無理に塗りつぶします。
私はしっかりしなきゃと煤けたソファーで黒くなった頬を軽く叩きました。
せっかく昨日着替えた服も少し黒く汚れています。
それにお掃除もお祈りもしなくてはなりません。
こんなお家でしたら子供たちは家出したくもなります。
『子供たちがいつ戻ってきても良いように、まずは掃除ですね』
掃除の前に、私は顔や身体を綺麗にしてから修道服ではなく汚れても平気な格好に着替えました。
神への祈りはまだですが、今は子供たちを優先すべく寛大な御心に甘えることにします。




