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うつろのゆめ  作者: 狛ノ上緒都
夢編:第五話「夜の夢こそまこと」
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夜の夢こそまこと 5-4



『もう、皆様読めませんよ』


私が可笑しくて笑うと、子供たちはそれが楽しかったのか、おしくらまんじゅうのようにもっともっとと詰め寄ります。


『こーら!意地悪する子はこうですよ!』


「きゃー!苦しいよー!」


「あはは!ぎゅうぎゅうだー!」


私は一度本を置いて、両腕で子供たちをぎゅーっと抱きよせました。

皆でいっぱい笑って、落ち着いた頃にようやく絵本を読み始めます。


『昔々、あるところに一人のお姫様が住んでおりました』


私は子供たちの好きなお姫様と王子様の絵本を読み始めました。

いつも読み聞かせはシャオランがしてくださるのですが、今日は私が読み聞かせます。


思えば子供たちに読み聞かせるのは初めてで、子供たちもそれを知ってか大人しく聞いてくれました。

まさかまたこんな時間が訪れるだなんて、私は絵本を読みながら穏やかな幸せを噛み締めます。


ですが疲れたせいか、私はうつらうつらと瞼が重くなるのを感じました。

子供たちを寝かせなくてはなりませんのに、私はそのまま眠りに落ちます。


急に辺りが静かになった気がして、それもあって私は朝まで起きることはありませんでした。





第五話「夜の夢こそまこと」終了



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