28/101
夜の夢こそまこと 5-3
「大丈夫っすから」
シャオランは見透かしたのか、安心させるように優しく笑いました。
彼が微笑む様を見るのは少し珍しくて、私は"お風呂からあがったら沢山お話しましょう"と子供たちに伝えてから浴室に入りました。
泥だらけの修道服を脱ぎ、芯まで冷えきった身体をシャワーで暖めます。
泥で汚れた身体、涙で腫れた目が癒えていく感じがして、清潔な服に着替えるとようやく人心地つきました。
リビングに戻ると、シャオランと子供たちは大きなソファーに座っていて、私に気づくと手招きをしてくださいます。
「マオせんせー!おかえり、ねー絵本読んでー!」
「こら、ねーちゃん疲れてるんすよ。明日にしてもらいな」
絵本を見せる子を、シャオランはたしなめるように乱暴に撫で回しました。
子供たちは眠りたくないのか、やだやだと駄々をこねます。
その様子を見て私はくすくすと笑い、向かい側にある煤けたソファーに座りました。
もちろん座る前にちゃんと煤を払います。
『構いませんよ、私も今日は夜更かししたい気分なのです。皆で絵本を読みましょう』
子供たちはシャオラン側のソファーに座っていたのに、わざわざ私の隣にぎゅうぎゅうと詰めて座りました。




