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魔王様といっしょ

「なら俺、アンタについてっていい?」


これが人間の判断らしい。


魔王が単品で辺りを徘徊するより、傍に人間がいた方が何かと都合がいいというメリットが俺にはある。

しかし人間にとって、それはデメリットにしかなり得ない。


「俺は目的の為、必ず厄介事に首を突っ込む事、また、魔王と共にいる事により、迫害の対象になる事。以上二点により、人間、お前が死に至る可能性が非常に高い」


力の元こそ備わっているものの、扱い方を知らなければ宝の持ち腐れ。

つまりは無力。

無力な人間に死を免れる術はない。


「それでも魔王についてくるか」

「行かないなら行かないで野垂れ死ぬだけだしな」


人間は頷いた。

半端な台詞だか、本人が良いと言うのならば俺に否やは無い。

嫌になれば離れていくだろう。





「てかさ、ずっと気になってたんだけど、人間てのやめない?俺にはちゃんと遠野修一って名前があんだけど」

「今まで名乗らなかったのはお前だろう。まぁいい。しかとついて来い。にんげ……修一」


人間、と言いかけ、名に言い換えると、人間、基修一は満足そうに頷いた。


「モチそのつもり。で、アンタ、名前は?」

「人間の持つ個体名は無い。魔王とでも呼べ」

「名前が無い?何で?」


これも勇者に必ず聞かれる質問の一つ。

何故、と尋ねられても人間と魔物の考えの違いとしか言いようがないんだがな。


「個体数のある者は名を名乗り個を区別するが、人間に魔王と呼ばれる存在は俺一人。個体名を持つ必要はないだろう」


もしくは魔王が名だ。

そう付け加えると修一は興味深そうな顔をする。


「魔王様はかなりの合理主義ですのね。いや、これ合理主義か?」

「文化の違いだ」

「魔王が文化とか……。俺のファンタジー像が音を立てて崩れていく……。もはや近所の堅物兄ちゃんじゃねぇか!」

「五月蠅い」

「別にそこまで夢見てたわけじゃねぇけど、複雑……」


何やら人間、でない、修一がぼやいているが、それこそ俺には関係無い。

これでも人間らのイメージに合わせ、それっぽく髪、翼色を黒、瞳を赤にしているのだから、感謝してほしい。


「森を抜けるぞ」

「あ?いつの間に?」

「会話の合間に」

「ソウデスネー」


どうやら長時間会話に集中していたらしい。

いつの間にやら森の終わりに近づいていた。

森の空気に外の空気がゆるりと交わっている。





森を出た。

閑寂に呑まれるような、どこか心地好い空気がさっと身を離れる。


「おー。爽快」


木々で遮られていた視界が開けるのは確かに解放感がある。

コンクリートジャングルとまで称されるビル群の中で過ごしてきたであろう修一にとってはなおのこと。大きく伸びをし、息を吸っている。


「お前一人手助けしたところで何にもならん。集落へ向かう」

「何にもって…。いや、まぁ、そうなんだけどさぁ」


項垂れる修一に首を傾げた。



素人故話の区切り方がめちゃくちゃです(汗)


面目ない。

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