7 報告
どうぞよろしくお願いします。
「マディ!」
授業が終わり、カイルと今日のランチはどうしようかと話をしていたマデラインは兄の自分を呼ぶ声に驚いて教室の戸口を見た。
アーノルドとヴェステラントが立っている。
「どうしたのですか!?」
少し慌ててそちらに走り寄るマデライン。
カイルも後からついてきている。
「ランチを一緒に。
ティアーノ公爵令嬢も一緒だ。
午後は剣の合同授業だろ?」
「はい、そうですけど。
兄様達は5年生で、もう剣の授業には出ないですよね?」
「どうやら、ステファン第1王子殿下が来るそうで……。
俺達も顔を出そうと考えている」
「「第1王子殿下が!?」」
マディとカイルが同時に叫び、顔を見合わせる。
ヴェステラントが一瞬、ムッとした表情を浮かべたが、すぐに穏やかな笑みでそれを隠した。
「ホーソン子爵令息も一緒にどうぞ」
「えっ? 俺もいいんですか!?」
「ああ、いつも、マディを……守ってくれているし」
「マディを守るというか……。俺と、そのシュナイダー伯爵令嬢は友人というか、相棒というか……」
カイルは何かヴェステラントの声に違和感を感じたようで、少し戸惑いながら用心深く返事をした。
それをカイルの遠慮と受け取ったのか、マディはカイルの腕を取り「一緒に! カイルは親友です!」と言った。
カイルは少し焦ったような表情をしたが……。ヴェステラントの微笑みが動かないことに気づき、諦めた表情をした。
4人が3年の教室を出て行くと、戸口に近寄って聞き耳を立てていたロザリーがジルディアとライラベルのところへ戻って報告した。
「エスメラルダ嬢と第1王子殿下もいらっしゃるようで、そのランチに呼ばれたようです!」
「ティアーノ公爵令嬢と!!」
ライラベルが悔しそうだ。
「第2王子殿下とその婚約者ですもの。
エスメラルダ嬢のランチにマデライン嬢がご招待されるのは不思議なことではないわ。
……第1王子殿下が学院にいらっしゃるということは?
午後の剣の授業で指導されるのかしら?」
ジルティアが気づいたように言った。
その言葉にロザリーが思い出したように続ける。
「そうですね!
マデライン嬢も、それから第2王子殿下とマデライン嬢のお兄様も授業に出るようなことを話していました!」
「まあ!!」
ジルティアが頬を染める。
「それは! ぜひ、見たいものだわ!」
ロザリーとライラベルは顔を見合わせ頷く。
「見学に!!」とロザリー。
「ええ、見学に行きましょう!
きっとティアーノ公爵令嬢もいらっしゃいますわ!」
ライラベルもうれしそうに言った。
読んで下さり、ありがとうございます。




