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48 もう大丈夫

どうぞよろしくお願いします。

「あはは!

 さすがマデライン!

 ダミアンをぶん殴ったのね!」

 エスメラルダがうれしそうな声を上げる。

「殴ったというか、裏拳って奴です。

 本来は手の甲や拳骨の硬いとことかで打ちますけど、あの時はこの手甲をしてたので……」

 マデラインの言葉にロザリーが食いつく。

「それ、もっと詳しく!

 今度ヒーローに使わせたい!!」

「ふふっ、私のバングルのアドバイスが生きたようでうれしいわ!」

 エスメラルダのさらに上機嫌な笑い声が響く。


 王城のプチお茶会。

 約束通り、王子妃教育をみんなで受けて、その後におしゃべりを楽しんでいるのだ。


 ライラベルが言った。

「ヒロインじゃなく?」


 ロザリーではなく、ジルティアがなぜか答える。

「ヒーローよ!

 マデラインはカッコいいもの!」


 カイルはやれやれという表情をしている。

 そこへヴェステラントとアーノルドとステファンがやって来た。

 

「マデライン、息災でなにより」

「ステファン殿下、卒業パーティーではありがとうございます。

 その……、私が戻らなかったから、エスメラルダ様とステファン殿下がその場を収めてくれたと……。

 本当にありがとうございます」

「そうだよ。

 マデラインが戻って、ヴェステラントとその後ずっと踊れば問題なかったんだからね」

 ステファンが笑って言って、エスメラルダを見た。

「まあ、何もかも、考えているようにはいかないよな。

 心や気持ちって奴は」

「「はい……」」

 マデラインとエスメラルダは頷いて、同時に返事をしたことに気づくと目を見合わせて、笑ってしまう。


 マデラインはアーノルドやヴェステラントから、システィナを利用してダミアンがマデラインとセレイラに呪いのような約束をさせていたことをステファンにも伝えたと聞いている。


 リンデンバウム辺境伯爵夫妻はもう領地へ帰った。

 辺境伯爵だけ王城に挨拶に行ったそうだ。

 セレイラはステファンに再び会うことを、しなかった。

 

「そういえばシュベイク侯爵家はどうなったの?」

 エスメラルダが確認する様に聞いた。

 アーノルドが説明する。

「ダミアンは家を出されました。

 シュナイダー伯爵家と王家に対しての、つまり殿下の婚約者のマディに対しての誘拐未遂ですね。

 そして、それにはまあ、婚約を妨害するような動きもあり他の家の名前も出て来そうになり……。

 慌ててダミアンを平民にしたようです。

 まあ、未遂でしたしね。

 シュベイク侯爵家と交流のある遠方の国の商会で仕事をすることになったそうです。

 それも、平の事務員から」


「遠い国……、しかも平民なら、もう何もできないか」

 ステファンの言葉にマデラインも頷いた。

「私の方がダミアンよりも強いですから。

 もう大丈夫です。

 その……他家って?」

「大丈夫、もう何もできないから」

 ジルティアが笑った。

「え?

 ガスパール公爵家?」

「……ユージン兄様がね。

 なんかシュベイク侯爵令息、元ね、に吹き込まれてたみたいで。

 私とヴェステラント殿下をダンスさせろとか、ね」

「あー、それで……。

 ふむふむ、繋がりました。なるほど……」

 ロザリーがひとりでぶつぶつ言って大きく頷いている。


読んで下さり、ありがとうございます。

あと2話で完結です!

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