27 明日の約束
どうぞよろしくお願いします。
ランチの時間。
マデラインはカイルと一緒にジルティア、ライラベル、ロザリーを誘って食堂へ行った。
何となくライラベルとカイルを囲んで、昨日の話を聞いている。
「……お付き合いをしたいことをカイルが兄に相談してくれて……」
「えー、もう兄公認ですか!?」
ロザリーの声がすごく響く。
「しーっ! ちょっとロザリー!!」
ライラベルが慌てる。
「まだ兄だけだから!!」
「でも、ライラベルと同じ馬車に乗って帰ったというか、送ったのだから、御両親もなんとなーくは察しているんじゃない?」
マデラインの言葉に微かに頷くというか首を傾げるというか曖昧な素振りのライラベル。
「まあ、これからだな」
カイルが言って。
ジルティアが思い出したように言った。
「昨日、私達、もう敬称をつけて呼び合うのはやめましょうってお話ししたの!
ロザリーとライラベルも私のことはジルティアって呼んで!
で、カイル様のこと。
私達もマデラインのように親しみを込めてカイルと呼びたいけれど、彼女であるライラベルとしては……、いやかしら?」
「いいえ、大丈夫です!
だって、もうマデラインはカイルって呼んでいるし」
「あははっ、すまぬ!」
マデラインが大きく楽しそうに笑う。
そこへエスメラルダとヴェステラントとアーノルドが乱入してきた。
「ずるいわ!
もう恋人達の報告は終わってしまったの!?」
エスメラルダが残念そうに言って、ライラベルが慌てる。
「昨日はありがとうございます!
私とカイル、まだそれぞれの親には話せていませんが、お付き合いをすること……、兄だけには相談できました」
「文官のお兄様ね!」
「はい、応援してくれると。
それから、カイルのお兄様に連絡を取ってくれると言ってくれました!」
「まあ! よかったわね!
こちらは一安心」
「こちら?」
ロザリーが首を傾げてから、アーノルドとヴェステラントを見て赤くなった。
「……そういえば、ロザリーが言ってた『創作』って?」
マデラインが思い出したように聞いた時、エスメラルダが手を打った。
「そうそう!!
みなさん!
卒業パーティーに参加して下さるとか!!
どんなドレスをお召しになるの?
もしよかったら、みんなで何かを揃えたりしません?」
「それは素敵な趣向ですね!」
ジルティアがにっこりする。
「そうでしょう!
一度合わせてみませんこと?
明日のお休み……、どこか……」
アーノルドが言った。
「では、我が家はどうでしょう?
昼食会付きの相談会など、シュナイダー伯爵家で!」
「素敵!
みなさん、ドレスを持って来られたらお願いしますわ!」
エスメラルダがにっこり微笑んだ。
アーノルドがカイルに声を掛ける。
「カイルも来いよ!
私とヴェステラント殿下もいるから」
「はい、では伺わせていただきます」
「カイルも服持ってきてよ!
お兄様のお下がりがあるでしょ?」
マデラインの言葉にカイルが苦笑する。
「お下がりだけど、あんまりばらさないで欲しいな……」
放課後、もう一度集まり、みんなで時間を決めて、今日はアーノルドとマデラインは明日の準備のためにすぐ帰宅することにした。
「では、また明日!!
お待ちしています!」
カイルはライラベルと学院内で少しおしゃべりしてから帰ると庭の方へ行った。
ジルティアはロザリーに「送るわ」と誘ってからエスメラルダに挨拶をした。
「シュナイダー伯爵家も楽しみですが、エスメラルダ様に学院外でお会いするのも楽しみですわ」
「私もよ!
ジルティア、楽しみだわ!
ロザリー、『創作』の話、私も少々興味がありますの!
いろいろ教えて下さいね!」
「えっ!
わかりました!!
お任せ下さい!」
ロザリーが目を見開き、輝かせた。
読んで下さり、ありがとうございます。




