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17 延長戦と敵討ち?

どうぞよろしくお願いします。

ちょっと長めです。

評価、ありがとうございます。

面白くなるように頑張って完結まで走りますので、これからもよろしくお願いします。


 その間にマディは剣を握り、体勢を立て直した。

 剣のないカイルと剣を持つマディ。

 マディは自分の剣を素早くカイルに渡し、自分はカイルの剣を拾いに行く。

 

 カイルとライトの壮絶な打ち合い。

 カイルも今度は剣を弾かれないように頑張っているが、剣ごと腹のあたりを蹴られて吹っ飛んで転がってしまった。

 防具をしているとはいえ、蹴られて地面に転がるのはなかなかきつい。

 剣を突きつけられたカイルが降参しようとした時、マデラインがカイルの剣でライトに打ち掛かった。


「やめ!!」


 時間がきてしまったようだ。

 そこでカイルは負けを宣言され、マデラインとライトの1対1での延長戦となった。


 ライトは肩から体当たりしてきて、マデラインを打ち倒すと剣で押さえ付けてきた。

 マデラインも剣でその剣を押し返そうとするが無理で……。

「……こう、降参します!」

 悔しそうなマデラインの声が試合場に響いた。

「マデライン、負け! 勝者、ライト!」


 カイルが駆け付けてきて、ライトを押しのけるようにマデラインを助けようとする。


「覚えておけ!

 女だと、この後、さらにひどい目に合うんだぞ。戦場ならな!」

 ライトが捨て台詞をマデラインにぶつけて、悠々と去って行く。


「大丈夫か!?」

 カイルがマデラインを引っ張り起こした。

「大丈夫……。これは試合だし」

 お互いに言葉少なに真ん中まで行くと、試合終了の礼をする。


 ライトとマックスは勝利したが、無様な勝ち方だったと反省し、決勝は辞退すると伝えてきた。


「さて、決勝の相手がいなくなったな。

 これで終わりかな?」

 ステファンの言葉にヴェステラントは言った。

「対戦して頂けるんですよね?」

「私と戦うのか?」

「はい」

「でも、私はひとりで……」

「マックス!

 君を指名する!

 まだ戦えるだろ?」


 マックスは苦笑した。

「ヴェステラント殿下、婚約者の敵討ちですか?」


「……敵討ちなら、ライトを指名するさ。

 私はライトのやり方に怒っている。

 いくら2学年下とはいえ、あれはないだろう!」


 ライトが静かに答えた。

「まあ、イラっとしたことは認めますが。 

 戦いは遊びじゃない。

 戦場では生きて捕虜になればひどい目に合う。

 女性なら尚更。

 マデライン嬢も他の女子学生も騎士を目指すということは、そういうことをわかっているのかと、思うことがある……。

 だから、卒業前のこの機会に伝えた」

 ヴェステラントは黙ってライトを睨みつけた。

 今までにないヴェステラントの表情と気配に練習場は異様な雰囲気になる。


 アーノルドはマデラインとカイルをエスメラルダの所まで送り届けた。

「すみません、エスメラルダ嬢。

 妹をしばしの間、頼みます」

「わかりましたわ。

 身体を蹴られたり、体当たりされてましたよね!?

 マデライン、大丈夫ですか?」

「はい、防具を付けていましたし、手加減されていました……。大丈夫です」

「すまん、マディ。守れなくて……」

 カイルの言葉にマデラインは笑う。

「お互い様だよ!

 私達は相棒なんだから。

 カイルは責任を感じることはない」

「でも……」

「カイルも蹴られていたろ。

 たぶん、カイルに対しての当たりの方が容赦がなかった。

 痛まないか?

 医務室に行った方が……」

「大丈夫だ!」

 ふたりで顔を見合わせ……。

 マデラインが悔しそうな顔をした。

「……ああ、今回は手応えあったけど。

 新年度………、3位のクライヴとサーザにはもう同じ作戦はできないな。

 また新しい作戦を考えないと……」


「あら。

 ヴェステラント殿下が試合するみたいだわ!」

 ジルティアの言葉にマデラインとカイルは試合場を見た。


 マックスとステファン 対 ヴェステラントとアーノルド


「「えっ!?」」

 カイルとマデラインの声が重なった。


「今、ここにいる5年生の中ではマックスが一番強いよね!?

 それがステファン殿下とペアで!?」

 マデラインが呟く。

「ヴェステラント殿下が敵討ちかしら?」

 ロザリーが言って、ライラベルとジルティアがマデラインとカイルを見た。

「ヴェステラント殿下の愛ですわね……」

 エスメラルダがほうっと息を吐くように呟いて、マデラインは赤くなった。


読んで下さり、ありがとうございます。

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