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13 思い人

どうぞよろしくお願いします。

「ライラベル嬢か!? じゃないだろ!

 思い人のくせに!」

 カイルの言葉にマデラインが突っ込む。

 カイルが赤くなり、怒ったように言う。

「言うな!」

「……早く告白すればいいのに」

「いや、無理だろ!!

 あっちは伯爵令嬢だぞ!

 もう接点もほとんどないし……」

「私も伯爵令嬢なんだけど……」


 その時「次の試合、3年カイル! マデライン! 対 4年クライヴ! サーザ!」と先生が叫んだ。


「わお! クライヴ&サーザ先輩かぁ。

 こりゃ死ぬ気で行かないと!

 ライラベル嬢にいいとこ見せないとね!」

「わかってるから大きな声で言うな!」



「ああ! 次はマデライン嬢の試合は……、あちらですわね!

 ここからだと良く見えないので、あちらに行きますわよ!」

 張り切って移動を始めたのはジルティアだ。


「え? ジルティア様!?

 はっ!

 負けるところをしっかり見届けるの、ですね?」

 ロザリーが気づいたように言って、ついて行く。

 ライラベルも少し躊躇しながらジルティアを追いかけるが、その表情は少し微笑んでいるようにも見える。


 ジルティア達がマデラインとカイルの試合場に近い最前席にたどり着くと、エスメラルダが既に移動して来ていた。

「あら、ジルティア嬢! みなさんも3年生ね!

 マデラインとホーソン子爵令息の応援?」

 エスメラルダが話し掛けてきたのだ!

「はい!

 私、マデライン嬢の戦う姿が好きでっ!

 ファンなんですっ!」

 ジルティアが叫び、ロザリーとライラベルが『えっ!?』という表情になる。


「あら、それは素敵!

 こちらで一緒に応援しましょう!」

「はいっ!!」


 ライラベルは呟いた。

「ティーノ公爵令嬢と御一緒できるとは!

 でも、ジルティア様は?

 マデライン嬢のファン? ん?」

 首を傾げながらジルティアの隣に座る。

 そんなライラベルとロザリーにエスメラルダが笑いかける。

「ジルティア嬢はマデラインのファンで……。

 そちらは?」

「私はライラベル・パルティです。パルティ伯爵家の長女になります。

 私は……、その……」

 口ごもるライラベル。

「……ホーソン子爵令息のファンかしら?」

「え? いや、あの!

 うーん、マデライン嬢よりは……」

「もうおひとりのあなたは?」

 ロザリーが慌てている。

「えっ?

 あ、私はロザリー・ロミナン、ロミナン子爵家の三女になります。

 私はこのふたりの付き添いですっ!」


 エスメラルダは3人を眺めて微笑んでから、試合場の方へ視線を移した。

「いいわね。マデラインには良いお友達がいて!

 マデラインは本当に凛々しいわね!

 あまり剣の練習の見学や試合を見てこなかったのだけれど……。

 さっき、第一騎士団を目指していると言われて驚いたけど……。

 わかる気がするわ」

 エスメラルダの言葉に3人は驚く。

「「「第一騎士団!?」」」


「というか、王子妃になるんじゃないの!?」

 ロザリーは首を捻り呟いた。


読んで下さり、ありがとうございます。


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