第23話 久しぶり!!!
調査隊全員が入るほどのマークを昨日作った。
あとはガルニエに戻る。
「ティカちゃん本当にこっちに戻るの?」
「はい。また近いうちに来れますから」
ティカちゃんがそういうならいいけど。
どうせまたこちらに来ることになるんだからもっとおばあちゃんと一緒にいてもいいのに。
しつこく言っても仕方がないけども。
「キエリスはどうだい飛ばせる?」
「一晩寝たからバッチし!」
バッチし!とのことだがまだ完全には回復していない。変なところで見栄を張るから危なっかしい。キエリスは移動のみだけど何かあったとき用にできるだけ体力と魔力は万全にさせておきたい。
あとここは標高がかなり高い。平地に慣れた私達には順応の時間が欲しい。アプさんやティカちゃんは大丈夫かもしれないけど私達は慣れないと。
「じゃおばあちゃん。また戻ってきます」
「ええ。待ってるわ。ティカ、ステラッチェちゃん、キエリスちゃん。またね。気をつけるんだよ」
「はい!」
「おばあちゃん行ってくるね!」
キエリスとティカちゃんと手を繋いでマークの上に乗る。マークという名のただの円。
おばあちゃんが手を振っている。
ティカちゃんとキエリスが手を振り返す。
「ティカちゃん、団長!行きますよ!」
瞬く間にガルニエが目の前に現れた。
先程まで感じていた緑の匂いや湿気が嘘のように消え、乾燥した空気が私達に降りかかった。
「はい!到着〜!長旅ご苦労様でした!」
「お疲れ様キエリス」
「副団長さんお疲れです!」
「ふふん。いいってことよ」
たばこを吹かすジェスチャーをするキエリス。おじさんくさい。
「おじさんくさいよ」
しまった。また言っちゃった。
「ステラッチェ団長にはまだハードボイルドがわからないか」
「私の方が歳上だけどね!」
「精神年齢のことですよ」
「それに関しても私の方が高いと思うよ」
「張り合う時点で同じようなものですよ」
「なーにーをー?」
同じ土俵に乗っているとでも?
なんてね。
全く。帰って早々、くだらない小芝居をティカちゃんに見せることになるとは。
「あっはははは」
「ティカちゃんそんなに面白かった?」
「面白いかは置いておいて。団長さんと副団長さんの関係とっても素敵だと思うんです。なんていうか、適度な団長さんへの尊敬具合が?」
案外私はいじられキャラだと側から思われているのだろうか。実はツッコミに回ることの方が多い気がする。
って!さらっと流したけど面白いかは置いておいてってこの子言った!
「なぁに言ってるんですか。私はステラッチェ団長大大リスペクトですよ。」
「どのぐらいだい?」
「んー。アンデス山脈ぐらいですね!」
「また調子のいいことを。ティカちゃんせっかくだから今日はガルニエに泊まったら?」
「いえいえ!私はただ連れられてただけで全然疲れてないので!」
「えー!帰らないでよー。ほら昨日は泊めてもらったからそのお礼ってことで!ね!」
「そうそう。ティカちゃんが魔力を使ってなくても長旅ってだけで実は疲れがあるものだからね。それに、うちの団の人にも紹介しておきたいしね」
本人さえ良ければこの一件が終わったら入団をするかもしれない。軽くでもここのことを知っておいた方がいいだろう。
「そういうことなら、お言葉に甘えます!」
「そうこなくっちゃ!ティカちゃんはまだまだ私と同じくか弱い女の子なんだから遠慮なんていらないの!ちょっとわがままなぐらいがモテるんだよ?」
何やら棘がありそうな言い方をするキエリス。
「『私と同じく』ってなんだか私は仲間はずれな気が」
「団長はもう精神も身体も大人だってさっき言ってたじゃないですか〜」
「そんな揚げ足を取るように育てた覚えはないよ!」
* * * * * * *
ティカです。ステラッチェ団長さんとキエリス副団長さん。もちろん実力などは当然ステラッチェ団長が優ってますけど、パワーバランスを握っているのはキエリス副団長さんなのだと思い始めています。このFlying Twinkle Caravanの人達のことは全然知らないけど、ニニギさんや他の団員さん達を差し置いてキエリスさんを副団長にしているのはなんとなくそんなところが理由なんじゃないかなと思いました。
「そ〜れ〜に〜?ティカちゃんもプレンツと過ごす時間が増えるし〜」
「なっ!!!」
キエリスさんはただ人をいじるのが好きな人なだけかもしれません。




