第18話 眩しい力
公演が終わり広場で打ち上げをした。
みんなぼくの活躍を褒めてくれた。
ずっと寝ていなくて限界が来たのか、みんなには申し訳がないけど早々に部屋へ向かった。
ベッドに倒れ込んだ。ここに来てから毎日倒れ込んでいる気がする。いや昨日はそもそも寝ていなかった。
自分の役割を果たせたがなんだかあまり喜べる気持ちではない。眠いのももちろんあるが、身体的な理由だけではない。
カーテンコールで見えた観客みんなの笑顔が見えた。拍手喝采が心地良かった。
素晴らしい劇だった。初めて通しで観たが舞台袖から見ていても感動した。
ただどうしても、あの笑顔も近く失われてしまう事実に、笑顔を目の当たりにしたからこそ未来の残酷さに耐え切れなかった。
今まで何となく派手で綺麗で魅力ある人達が多いから続けていたけど、そんな浮ついた気持ちはもう消えた。
この国の人達に最後までぼくたちの舞台を見届けて欲しいと思った。
実はステラッチェ団長達のことを疑っていた。逃げ出してしまいたかったけど、あの人の魔法の力は今まで見たことのない威力だったから逆らえなかった。いくらぼくの力があってもあの人が本気を出せば2秒と立っていられないだろう。逃げたとしてもすぐ堕とされて拘束されると察していた。
しかしあの人と話しているとそんなことはしない人だと思った。強者であるが故の余裕を感じた。
あの人以外もとんでもない実力を持つ人達ばかりだ。
あれだけの実力なら軍属であれば大将を任せられるだろう。
そんな人達が国の僕になるわけでもなくただ舞台に立つ姿に心を打たれた。
栄誉よりも目の前の笑顔を。
この劇団と共に舞台を見に来てくれた人達に希望を魅せる一員になりたい。
夢を見せられる存在になりたい。
窓から夜空が見えた。瞬く星を眺めてそんなことを考えながら眠りについた。




