2ー8 精霊の理?
2ー8 精霊の理?
俺たちは、興味津々で家の中を見て回った。
驚いたことにキッチンも風呂場もトイレも水が豊富に使えた。
「これ、どういう仕組みなの?クロウズ君」
ラザニエルさんにこそっと問われたが俺は、頭を振るしかなかった。
よくわからないが、室内では電気も使えていた。
明るく室内を照らしているライトを見てアネッサが首を傾げる。
「これは、魔法なのですか?それにしては魔力の流れを感じないのですが」
じっと見つめて問いたそうにしているラザニエルさんから俺は、視線をそらす。
うん。
俺に聞かないで欲しい。
なんだか、よくわからないけど、この家の中には上下水道があり、しかも電気も使えるようだ。
ほんとに俺の理解を越えている。
精霊の魔法ってぱねぇな!
家には、電化製品も備え付けられていた。
ラザニエルさんは、黒い大型の冷蔵庫を開けて歓声を上げた。
「すごい!中に食材が入ってるよ!」
俺とアネッサも冷蔵庫を覗いたが、そこには卵や肉、牛乳などの食材が広告のモデルハウスの写真みたいにきれいに並べられていた。
もしかして、俺が家を改造するときに広告の家を思い浮かべたから?
そのとき、俺とラザニエルさんの腹がぐぅっと鳴った。
俺は、腹を押さえる。
顔が熱くなるのを堪えながらラザニエルさんを見ると彼女も顔が赤くなっていた。
「すぐに食事の準備をいたします」
アネッサが調理をしようとするのをラザニエルさんが止める。
「この調理場は、精霊の理でなりたっているから。まず、あたしが使ってみせるからあなたは、見てて使い方を覚えてくれるかしら?アネッサ」
「しかし!ラザニエル様がお手ずからそのような下働きのまねを?いけません!」
アネッサがガンとして譲らないため、この度は、俺が調理をすることとなる。
俺は、こうみえて前世ではけっこうまめに家事をしていた。
好きだからとかではない。
母子家庭で忙しい母の代わりに妹の世話とかしなくてはならなかったからだ。
俺は、卵を割りながら妹のことを考えていた。
元気で暮らしてるかな。
7才児の俺には少しキッチンは高くて。
足元に踏み台を置いて調理する。
キッチンは、なんとオール電化だった。
俺は、スイッチを入れてフライパンを置くと暖まったのを確認してからそこに油をひいて卵焼きを焼く。
同時に豆腐を入れた味噌汁を作って炊飯器でご飯を炊いた。
米の炊けるいい匂いが辺りに漂ってラザニエルさんとアネッサがごくりと唾を飲んだ。




