17ー3 死
17ー3 死
ルースの魔力でアルトの剣が弾かれアルトが吹き飛ばされる。
「ぐぁっ!」
洞窟の岩壁に叩きつけられてアルトが倒れる。
「アルト!」
「次は、お前の番だぞ!クロウズ!」
ルースが高笑いしながら俺に向かって魔法を展開する。
いくつもの炎の刃が俺に襲いかかってくる!
俺は、手を一振するとそれを打ち消す。
すべての刃が俺の掌に消えるのを見てルースが息を飲む。
「やはり、お前は、ただ者ではないな」
「ルース」
俺は、問いかけた。
「なぜ、こんなことを?」
「決まっている」
ルースがにぃっと笑う。
「この俺が新しい魔王になり人の世を滅ぼすためだ!」
「新しい魔王、だと?」
俺は、ルースに対峙して前に出た。
「魔王が何かすら知らないお前が?」
俺は、鼻で笑う。
「お前は、俺にすら勝てないよ、ルース」
「なんだと?」
俺の前にステイタス画面が現れる。
『『下克上』しますか?』
「もちろん『イエス』だ!」
俺は、ごぅっと音をたてて黒い炎を全身で吸い取る。
「な、なんだ、これはっ!」
ルースが炎を吸われながらなんとか踏み止まって叫んだ。
「この力は!?」
俺は、ルースの力を全て吸い取ると手をぶん、と振った。
「力に頼る者は力の前に敗れる」
俺は、ルースに向かって手をかざした。
「大人しく聖女の花とミリィを渡せば人としての裁きを与えてやる」
「人として、だと?」
ルースの瞳が赤く輝く。
「今までさんざん踏みにじってきたくせに?俺を今さら人扱いするというのか?」
ルースの血を吐くような叫びに俺は、一瞬、固まる。
いったい何があったんだ?
ルースが胸元から黒い玉を取り出す。
「俺は、誰にも裁かれん!」
黒い玉から炎が溢れ出る!
黒い炎が燃え上がりルースの体を包んだ。
「俺を裁けるのは俺だけだっ!」
舞い上がる炎に俺は、立ちすくんでしまう。
「ルース!」
「さらばだ!化け物!お前もいつか、己の炎で身を焦がすがいいっ!」
「待て!」
俺が手を伸ばすのと同時に白い影がルースのもとへと飛び込んだ。




