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15ー3 新しい聖女

 15ー3 新しい聖女


 俺は、ロシナンテを王都の家へと向かえることにした。

 目が不自由なロシナンテにとっては娼館で暮らし続けるよりは俺の屋敷で暮らす方がいいと思ったからだ。

 今までは、屋敷のことはアネッサに任せていたのだが、この際、使用人を何人か雇い入れることにした。

 アイダさんの紹介してくれたもと冒険者たちの中から俺が何人かを選んで住み込みで働いてもらうことにした。

 その中でも主にロシナンテの世話をしてもらうことになっているメイドのラナは、小柄だが冒険者として腕もたつ人物だ。

 「なんで冒険者を辞めたんだ?」

 俺が聞くとラナは、肩をすくめた。

 「ソロで活動するのは制限が多すぎるんで。それにちょっと金が要りようだったので」

 なんでもラナの姉が『ネクタル』の被害にあって寝たきりになってしまったのだとか。

 今は、王立の救護院に入院しているらしいがいろいろと金が必要だった。

 その他の使用人も似たり寄ったりだった。

 「思ったより『ネクタル』の被害は広まっているみたいだな」

 俺が呟くとラザニエルさんがため息をついた。

 「そうね。確かに最近、王都も雰囲気が暗くなってるし、治安も悪くなってきてるわね。だからこそ、教会も王家も聖女を任命しようとしてるわけだしね」

 そうだ!

 俺は、手元にあった書類を覗き込む。

 それは、新しい聖女の情報だった。

 聖女の名は、ミリィ。

 彼女は、平民だったが聖女の資質を見いだされた後、コルネール男爵家の養女となっていた。

 年は、俺と同じ15才。

 「うん?」

 俺は、書類から目を離してラザニエルさんに問いかけた。

 「今度、ミリィは、王立フロストール魔法学園に編入してくるの?」

 「そうらしいわね」

 ラザニエルさんがにんまりと笑った。 

 「クロウズ君に直接聖女の資質とやらを確かめてもらえるかしら?」

 はいっ?

 俺は、顔をしかめる。

 また、余計な仕事が増えてるし!

 「もしかしたら再びルースが聖女の花を育ててるかもしれないし。そこら辺を確認してほしいの」

 ラザニエルさんに言われて俺は、はぁっとため息をついた。

 「了解しました」

 「よろしい!」

 ラザニエルさんがにっとチェシャ猫みたいな笑顔を浮かべた。


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