まくとの修業!本当に必要なこと
どうも、にぃです。
今回いつもより長いです。
最後まで読んでいただけると幸いです。
それでは、本編スタートです。
まくとの修業は、どんどん進んでいった。
毎日放課後、学校の図書館に行き、のーると勉強をしていた。
最初は慣れないことも多く、勉強が思ったように進まないことも多くあった。
しかし、まくとの理解力は中々のもので、理解が深まると同時にできることがどんどん増えていった。
更には、のーるの負担にならないようにと、最近はまくと一人で自主学習をしている。
今日も、まくとは図書室で自主をし終えたところだ。
勝負のテスト期間はあっという間に過ぎ去っていき、本番のテストはもう明日に迫っていた。
まくとは、学校を出ていつも通り帰路についた。
まくと「このままいけば、きっといい点が取れるはず…!」
まくとが自信に満ちた声でそうつぶやいた。
すると、
まゆ「今日もありがとな!おかげで、明日はうまくいきそうだぜ」
ありす「全然大丈夫♪」
ありすと、まくとが一方的にライバル視しているまゆだ。
まくとは、とっさに隠れた。
まくと「明日…?」
まくとは、二人の会話を聞き、その部分に引っかかった。
明日はテスト当日。
つまり。
まくと「あの二人も、放課後にテスト勉強してたってこと…?」
まくとは、そう考えた。
だから、学校では相手にしてくれないのだ。
しかし、それでまくとは納得できなかった。
まくと「そりゃあ…友達に教えるのはいいことだけど、僕には家でも一回も教えてもらったことなかったな…」
その事実が、チクリと刺さった。
悔しかった。
弟よりも友達の勉強を優先されたという事実に。
まくと「いや、僕だってできるんだ!明日、頑張って認めてもらうんだ!」
まくとの心に火が付いた。
まくとにとって負けられない戦いが、明日始まるのだった。
—次の日の朝。
勝負の朝がやってきた。
ピピピッ!
目覚まし時計が鳴る。
まくとは、ばっと飛び起き、目覚ましを止めた。
まくと「お姉ちゃん!起きて?」
まくとが、寝ているありすを起こした。
あのまくとが。
不真面目と言われていたまくとが。
ありす「ん~?おはよぉ、まくと~♪」
ありすは、目をこすりながら起きた。
まくと「お姉ちゃん、着替えて。今日テストだよ」
それだけ伝えてまくとは、寝室を去っていった。
ありす「テスト?あっ、確かに。まくと、張り切ってる」
ありすも伸びをして、寝室を去っていった。
まくとは、すでに着替え終えており、ご飯を食べていた。
テスト頑張れという思いで、母からの握り飯と卵焼き、みそ汁が置かれていた。
まくとは、ほとんど何も話さずに、ご飯を食べ終えた。
ありすは、さすがに違和感を感じ始めてきた。
ありす「ねぇ、まくと。最近なんかいつもと様子が違う気がするんだけど、何かあったの?」
まくと「い、いや?気のせいだよ」
まだありすには知られたくないまくとは、誤魔化した。
ありす「ほんと?無理してない?何かあるんだったらお姉ちゃんに言って?」
まくと「…誰が原因だと思ってるの…」
ありす「え?」
まくと「とにかく!今日は、絶対に頑張るから!見ててよ!」
そして、まくとは少しプンとしながら学校へ向かった。
ありす「うぇ…?」
母「テスト頑張ってね。応援してるから」
ありす「あっ、うん。いってきま~す♪」
—そして学校につき、テストがやってきた。
まくとは、黙々とテストを解き進めていた。
普段は、テストを見て頭真っ白のまくとだが、今日は別人のようだった。
いつもがひどいだけだが、いつもの五十倍以上は解くスピードが速かった。
その熱気は、ありすやのーるにも伝わった。
ありす(まくと、なんかすごく暑い熱気が出てる気が…?)
のーる(あの熱気、本物ですね。期待できそうです)
そして、時は経つ。
まくと「終わった~!」
全てのテストが終了した。
のーる「お疲れ様です」
ありす「疲れた~。お腹すいちゃったよ」
のーる「どうでしたか?まくとさん」
のーるは、問いかける。
まくと「うん、今回はいい点取れたと思う」
ありす「ほんと!?頑張ったね♪えらいえらい」
ありすは、まくとの頭を撫でる。
まくとは、犬のように嬉しそうな顔になった。
ありすに褒められたこと、学校でかまってくれたことが嬉しかった。
のーる「今日は、授業ないので。帰りましょうか」
まくと「うん」
すると、ありすは立ち上がった。
ありす「あっ、ごめん。私ちょっと行かないといけないことがあるから、先に帰ってて」
そう言うと、ありすは教室を去っていった。
まくとは、少し悲しくなった。
もっと、一緒に居たかったと思う自分がいた。
のーる「帰りましょう。今日は頑張ったということで、アイス買ってあげますよ」
まくと「ほんと!?やった~!」
まくとは、喜んで走り出した。
二人は帰路につき、アイス自販機へ。
のーる「何味がいいですか?」
まくと「イチゴで」
のーるは、イチゴのボタンを押し、イチゴのアイスが出てきた。
まくとは、目を輝かせパクッと一口食べる。
まくと「美味し~」
幸せそうな顔だった。
遠くの光景を目にするまでは。
まくと「…えっ?」
遠くにいたのは、仲良く歩いて帰っているありすとまゆだった。
のーる「まくとさん?」
まくとの見る先をのーるは見た。
のーる「…」
まくと「…っ」
まくとは、何も言わなかった。
何も言えなかった。
涙があふれる。
まくとは、努力した。
努力した結果が目の前に出ている。
結果は何も変わらなかった。
まくと「うぅ…ひっぐ…結局…僕は…真面目なんかにはなれないんだ~!」
そして、まくとは走り出した。
のーる「ま…まくとさん!待ってください!」
のーるは、必死に追いかけたがまくとの足は速い。
あっという間にまくとは見えなくなってしまった。
まくと「なんで…なんで…!」
まくとは、泣きながらあてもなく、走り続けた。
どこに向かおうとしてるのかも分からない。
「わっ…!」
どてっ!
石につまずき、転ぶ。
普段なら支えてくれる人が、今はいない。
その事実を訴えているようだった。
服が砂まみれになる。
せっかくのアイスもぐちゃぐちゃになり、さらに服を汚した。
まくと「ひっぐ…」
まくとは、泣きじゃくりながら立ち上がった。
すると、そこは。
まくと「ここって…お姉ちゃんが連れてきてくれた」
そう、以前ありすが連れてきた海が全貌できる崖だった。
海は、オレンジ色に輝いており、日は半分ほど沈んでいた。
まくとは、崖の岸に立つ。
目の前に広がるのは、海だけだった。
底が見えない。
まくと「…海が不思議。海は何にも見えない。…深くて、暗くて」
まくとの瞳から再び涙が零れ落ちる。
???「まくと?」
突然後ろから声がした。
ビクッと後ろを振り向く。
そこにいたのは。
まくと「お…お姉ちゃん」
ありすだった。
まゆの姿はなかった。
ありす「こんなところにいたんだね。ほら、帰ろ?」
ありすは、手を差し伸べた。
まくと「…なんで、今更」
ありす「僕なんてどうでもいいんでしょ?…まゆといればいいじゃん」
ありす「えっ?まゆちゃんと?」
まくと「そうだよ…まゆ…ちゃん…?」
—数分後。
誤解は解かれた。
まくとの性別勘違いがようやくだ。
しかし、まくとにはまだまだ納得はしていない。
まくと「で…でも、最近ずっとまゆ…さんと一緒にいたじゃん。一緒にテスト勉強してたんでしょ?」
ありす「違うよ?えっとね~…」
—時は文化祭出し物会議の翌日にさかのぼる。
まゆに連れていかれたありす。
まゆ「アンタ、噂で聞いたぞ。バスケ、めっちゃうまいんだろ?」
ありす「えっ?うん、まぁ多少はね?」
まゆ「頼みがあるんだ。俺バスケ部なんだけど、今度大会があるんだ。でも、ここの生徒はろくなのがいないから全然練習になんねぇんだよ。だから、練習に付き合ってくんねぇか?お礼はするからよ」
ありす「え~?お礼って例えば?」
まゆ「そうだな…俺、お菓子作りが得意だから、お菓子でお返しできねぇか?」
ありす「じゃあ、お菓子作りを私に教えてほしい」
まゆ「…俺のお菓子は信用なんねぇのか?」
ありす「違う違う。私の弟に作ってあげたいから」
まゆ「なるほどな、分かったその条件で、付き合ってくれ」
ありす「了解~♪」
—そして今に至る。
ありす「っていう感じかな?」
まくと「そ…そうだったんだ…」
まくとの瞳から涙があふれてきた。
止まらない。
ありす「うぇ!?だ…大丈夫?」
まくと「ち…違う。その…よかった…僕が見捨てられてなくて…」
ありす「そっちもそっちで何かあったの?教えて」
まくとは、頷き、全てを話した。
勘違い、変わるための修業、何から何まで。
ありす「な…なるほど。だから最近色んなことしてたんだね」
全てを理解したありすは、ニコッと笑顔にになり、まくとに近づいた。
ありす「あのね、まくと。私はさ、まくとがいるから今幸せに生きていけるんだよ♪まゆちゃんも大切な友達だけど、一番大事なのはまくとだから♪」
ありすは、ニコッと微笑む。
その顔は、太陽に反射して眩しかった。
まくとの胸はいっぱいになった。
嬉しかった。
まくと「あ…ありがとう、お姉ちゃん。ごめん、勘違いしてて」
ありす「全然?私もちゃんと言ったらよかったね。つい秘密にしちゃった♪」
まくと「全然いいよ。…でも、これからも早起きとかは頑張るから。負担かけたくないし」
ありす「うん♪じゃあ、帰ろ♪」
まくと「うん!」
ようやく、まくとも笑顔になり、二人そろって歩き出した。
こうして、まくとの修業は無事幕を閉じたのだった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
誤字脱字の報告・コメントなど、もしよろしければお願いします。
それでは、また次回お会いしましょう。




