第十六話 魔王国と聖王国
楽しんで読んでいただけると幸いです。
半蛇の女『聖王国が魔王国に、宣戦を布告しました!!!』
瞬間、講堂中に静寂がはしる。
その静寂を打ち払わんとばかりに、左に座るバーンが勢いよく立ち上がる。そして頂上の魔王に目を配る。魔王もそれに応える。
魔王『定例報告会議を一時中止する!!!大魔九天王及び軍官は、急ぎ、第三会議室に集まれぃ!!』
魔族一同『はっ!!』
かねてより魔王国と聖王国は激しい対立関係にあった。
三大陸時代後期、突如として現世に顕現した魔王。それはたった半年で付近の樹海に住まう魔族達をまとめあげ、新興国家 魔王国を築き上げた。
それまで迫害の対象であって、原始的な文化力しか持ちえなかった魔族は、新たに政治力と経済力を身につけ、直南の聖王国の大きな脅威として成長した。
聖王国は魔王を新たに"国敵(エッジ オブ エクスティンクション)"と定め、滅すべき害悪として、徹底的な武力殲滅を掲げた。
第三会議室
そこは先程の講堂とは違い、分厚く単調な壁に覆われ、窓も無く、そこそこの広さはあるのに、とても閉鎖的な空間であった。
中央には地図が埋め込まれた大きな木製の台があり、それを囲むように円形に椅子が並べられていた。
今ここには魔王と半蛇の女。ライジュ含めた大魔九天王五名に私含めたその側近三名。そして軍官と思われる魔族八名がいる。
バーンが半蛇の女に問いかける。
バーン「メンシリー。それで?何があった?」
メンシリー『うん。ついさっき、定例報告会議が始まる直前、聖王国から魔王様宛の書状が送れていたの。これ。』
メンシリーは何処からか出した巻紙を開ける。
メンシリー『読み上げるね。』
ーーーーーーーーー宣戦布告書ーーーーーーーーーー
害悪たる魔王閣下及び、汚れた血族に宛てる。
我が神聖と精霊をもって、
ここに貴国への宣戦を布告する。
人道を外れ、愚かにも神聖を汚さんとすそれは、
我らが聖清をによって、光のうち滅せられるだろう。
《最後通達》
今書印が印された
リフティナ歴512年 半年の逆二日より五日後、
我が聖清十器は、貴国への進軍を開始する。
この五日間は、弊国が貴国に与えた猶予である。
もし、この内に、己が汚れを受け入れ、
神聖の元に屈すると言うのなら、停戦も厭わないない。
神聖は遂行され、我々は正義をうたわない。
聖王 レイモンド・リフトタース
神聖精霊 カルファトルフ
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バーン『今日含め、あと三日か。何かおかしな様子はなかったのか?ノトノト。』
バーンは後ろに佇む、黒髪のボブカットに猫耳を生やした少女が応える。
ノトノト『聖王国内で兵士や聖騎士の移動は見られていない。聖清十器が聖都に集まってるって情報はあるけど、、、。あと、国境付近の聖王国の要塞に、大勢行商人が集まってきてる。』
バーン『最近、偵察部隊も増えてきていたしな。察するべきだった。俺の落ち度です。』
バーンが深く陳謝する。
魔王『終わったことだ。それより考えるべきは、、、』
ライジュ『どう消そうか。』
ライジュの瞳が光を受けた金剛石のように輝きだす。
おぞましく、そしてあまりに強大なプレッシャーが、愉快的に彼女から沸き立つ。
赤子にならねば、、、。
一同に緊張がはしる。
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次回 不可解と違和感
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