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第十五話 定例報告会議

楽しんで読んでいただけると幸いです。

魔王国 定例報告会議が今始まった。


司会の魔族『魔王国 子爵位 空這人種(スカイウォーカー) 鳥飼卿(ししきょう) マトラクラ・オール様』

マトラクラ『はい。』


司会の呼びかけに、議席に座る一人の魔族が立ち上がる。

全身を銀白色の肌に覆われたエイのようなヒレを持つ魔族だ。


マトラクラ『我がマトラグーテ領は、魔王国の軍備増強に伴い、食料となる鶏の養鶏施設を前回の一・二倍に拡大しました。また、養鶏法の研究により、一羽の鶏からとれる肉の量を増量することに成功、今年は昨年の一・八倍の生産が期待できます。その他にも資料作物の輸送路の改修や、鶏肉の燻製施設の拡大などを行いました。』

オウル『一発目からいい感じっすね!』

バーン『確かに、素晴らしい成果だ。オール子爵位。羽毛や鶏骨、鶏糞の生産量も含め、報告書を書かせるために、一度魔王国から監査員をマトラグーテ領に向かわせることにする。』

マトラクラ『承知致しました。』


そう言ってお辞儀するとマトラクラは着席した。


司会の魔族『続いて、、、』


淡々と進んでいく会議。開会前の印象とはまるで違う、魔族の理知的で統治的な姿。


司会の魔族『続いて、魔王国 伯爵位 才恩徒(さいおんと) 大鬼人種(オーガ) ゴドロ・サウンズアース様』

ゴドロ『はい。』


ゴドロが立ち上がる。


魔王『例の政策の為に、貴様に仮として与えた公爵位、、、。しっかりものにできたのだろうな、サウンズアース。』


魔王が玉座から、 ゴドロに不敵に問いかける。


ゴドロ『もちろんでございます。三年前に私が提唱した社会衛生改革。具体的には、全国で生活排水の処理施設の設置と、都市での肥溜めの全面廃止、衛生管理署の設置。これらをもって疫病の発生を抑制していくものであります。』

クラブマスター『うむ。確かに近頃は、街での腐敗臭や肥溜め臭というのは感じなくなったな。』

ゴドロ『結果、政策開始から現在までの二年の間で、疫病や排泄物による病気の発生は確認されておりません。十分な成果を得られたと自負しております!』


ゴドロは両手を広げ深く魔王に頭を下げる。


魔王『私の期待通り、よく成した。ゴドロ・サウンズアースよ。正式に貴様に公爵位を授けよう。』

ゴドロ『ありがたき幸せ。』


会場に拍手が巻き起こる。賛美と尊敬、少しの嫉妬がゴドロを包み込む。ライジュとはまた違った底知れなさご感じられた。


近都海『す、凄い、、、。』

ライジュ『さすがだね。』


会場に熱気が蔓延る中、、、


バタァァァァァァン!!


閉ざされていた講堂の扉が勢いよく開かれる。


視線が集まる。

そこには一人の雅な女性が、慌てた様子で立っていた。いや、立っていたのか?彼女の下半身は大蛇のようであって、その瞳孔は氷柱のように細く、鋭かった。

白髪の少し乱れた長髪をながす彼女は、その蛇の身体を激しくうねらし、ひな壇の頂上に鎮座する魔王に向かって叫んだ。


半蛇の女『まっ魔王様ぁ!!聖王国が!つい先程、我が魔王国に、宣戦を布告しました!!!』

作品を読んでいただきありがとうございます!

次回 魔王国と聖王国

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