第十一話 測風士
楽しんで読んでいただけると幸いです。
黒土と暗雲に覆われたそこには、険しいオーラと、残酷な死のプレッシャーがたちこめていた。
魔王国本拠地 エンディリオ魔王城。その城門の目前を私は歩いていた。
ライジュ『緊張しないでいいからね。』
近都海『うん。』
門に一歩、また一歩近づく。その度に、その大きさを、禍々しさを直感する。
門が開く。
ギギギギギイー
門番の魔族『大魔九天王が四席、ライジュ・ラインベルト様、入城ぉー!!!!』
門前の 半牛人種 が叫ぶ。さらに続けて、、、
門番の魔族『大魔九天王が六席、クラブマスター様、入城ぉー!!!!』
ふと振り返る。蟹の身体の下半身に、屈強な人型の上半身。そして肩からは、丸太のように太い六つの腕。まさに魔族を体現したかのようなその怪異的な容姿に、私は驚愕する。
クラブマスター『よぉライジュ!久しぶりだなぁ!』
ライジュ『うん。相変わらずゴツいね。』
クラブマスター『そうだろうそうだろう。ところで、その後ろのお嬢さんは?』
クラブマスターがその身をのりだし、こちらを覗き込む。
ライジュ『私の連れ。手出したら殺すから。』
クラブマスター『おいおい勘弁してくれぇ。天下の測風士様がそれを言っちゃぁ、誰も何も出来なくなるじゃねぇか。』
鋭い眼光がクラブマスターを怯ませる。
彼は また後でな っと手を振ると門の奥へと八本の足を使い、そそくさと進んで行った。
近都海『ライジュ、、、測風士って、、、?』
この人が怖い。今まで出会った怪物達、そのどれも、彼女に勝る者はいなかった。
だから、知りたかった。彼女の事を。
ライジュ『あぁ、私の二つ名だよ。』
近都海『ふ、二つ名?』
???『その風は全てを飲み込み、奪い沈めていく。魔術体系の基盤にあって、性能は生物としての格を大きく逸脱している。それはかつて、三つの国を滅ぼし、時代の神となった。』
肩に手が添えられる。死臭がした。
ライジュ『久しぶり、ウェリンダ。恥ずかしいからやめてそれ。』
ウェリンダ『やぁやぁライジュちゃん!な〜に可愛い娘はべらせてんの。』
妖艶な瞳、半霊の身体、頭には巨大な頭蓋の被り物。儚い美少女は、そのオーラに、歴史と狂気を携えていた。
門番の魔族『大魔九天王が二席、ウェリンダ・サーベル様、入城ぉー!!!!』
ウェリンダ『人間ちゃん、死に興味はおあり?』
作品を読んでいただきありがとうございます!
次回 ドレスコード
よろしくお願いします!




