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異世界はつらいよ~転生勇者放浪記~  作者: 花京
第七章 人魔決戦編
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第三話 カルナードはつらいよ⑥

《悠久の王墓》で遭遇した帝国軍、“ゴーレム部隊”。

 彼らとの邂逅にアンナたち“勇者PT”は、

 彼女たちの在り方自体に頭を悩ませ続けていた。


(皆の希望の象徴として“共に”戦う。それは間違っていない。……)


 カルナードの王宮、その謁見の間。

 アンナは跪いたまま、まだ考えていた。


 しかし、


「よくやってくれた。

《悠久の王墓》、それに《大空洞》、あなたたちの助力で鎮圧。

 おかげで各地での状況も好転を始めている。皆に代り礼を言う」

 カルナード、国王代理のジャファルが頭を下げ、


「それを聞いて、私たちも安心しました」アンナは顔を上げ、笑顔を見せた。

 後に控える《暁の翼》、それにエルザたち王国騎士団にも安堵の空気が流れた。


 が、


「それに“ゴーレム部隊”が各ダンジョンに向かってくれている。

 彼らは頼もしい限りだな。我らも見習わなければ」

 笑顔で言い切るジャファルの言葉に、アンナは表情を強張らせた。


(何か言い添えた方がいいのかしら……)


 アンナは帝国の将軍、ライクイーグルの顔を思い浮かべ、言葉にできない不安を感じていた。何か言葉にしなければならない。でも、その「何か」が自分でも分からない。



「伝令!リ・エスティーネ王国より急報。

 《暁の翼》以下王国騎士団は至急帰国されたし!とのことです」


 突如、謁見の間に飛び込んできた伝令に、

 アンナたち《暁の翼》、それにエルザたち王国騎士団が騒めく。


「どういうこと?」エルザが叫ぶが、


「詳細は不明。至急帰国されたし、内容は以上です」


 伝令の報告に、アンナたちは立ち上がる。


「ジャファル様!」

「ああ、こちらは大丈夫。至急帰国し事に当たってくれ!」


 国王代理ジャファルへの挨拶もそこそこに、

 アンナたちは帰国の途に就いた。

 馬車内は沈黙が支配し、最悪の状況も頭をよぎる。


アンナの“ゴーレム部隊”への不安も置き去りに、

アンナたちの乗る馬車も、エルザたちの騎馬隊も土煙を上げ走り続けるのだった。


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