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異世界はつらいよ~転生勇者放浪記~  作者: 花京
第七章 人魔決戦編
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第三話 カルナードはつらいよ①

 魔王軍による世界規模の“スタンビート”。

 勇者アンナたち《暁の翼》一行は、

 砂漠王国カルナードからの救援要請に急ぎ馬車を走らせていた。

 リ・エスティーネ王国からは、エルザたち第三隊の精鋭も伴っている。


「恐ろしいな、“スタンビート”が世界中で発生しているとは」

「ええ、私たちも《灰哭の巣窟》で経験しましたけど……」

 アリアとユキナは深刻な表情を浮かべている。


「あの時も《灰哭の巣窟》一か所に王国騎士団や、

 冒険者たち総出で事に当たったのだもの」

 いつもは冷静なヤスコの額にも、しわが刻まれている。


「大丈夫!あの時だって鎮圧出来たし、

 今は私たちはもっと強くなってるよ!」


 リルルは頬を上気させ、自分を奮い立たせるように声を上げた。


 リルルのその表情に皆、顔を綻ばせる。


 そして、


「そうだね。私たち皆で力を合わせれば、今回だってきっと!」

 アンナの言葉に、《暁の翼》全員で頷いた。


「今回の“スタンビート”、その先には魔王が……そんな気がする」

 アンナが皆に顔を向け、


「みんな力を貸して!やるよ!」


「おう!」《暁の翼》は皆で声を上げた。


 そうしてアンナたちの馬車が、

 カルナードの首都“オアス・ラジェム”、その王宮へと到着した。


 その一方で、とある洞窟内には、


「“勇者”はまだか!俺たちは!このままじゃ!」


血まみれの男の叫びが響いているのだった。

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