第二話 ヴァルニスはつらいよ③
《断崖の古城》前に陣取るトンペティたちと“ゴーレム部隊”。
禍々しくも堅牢な城塞といった外観。
巨大な城門が目の前に聳え立っている。
彼らの間を冷たい風が、吹き抜ける。
城門前に整列した“ゴーレム部隊”にウインバッハが号令をかけた。
「城門ごと吹き飛ばし、奥へと進軍する!
1から5番、打ち方用意!」
するとゴーレム部隊の内、5体が口を開いた。
その口に光が収束し、
「撃て!」その声で、光線が発射され城門を吹き飛ばした!
バゴーン!
凄まじい破壊音で崩れた城門。
その中から大型の蝙蝠型魔獣ケイブバットが溢れ出る。
「射線切らすな!次!」
また5本の光線が発射され、
次々とケイブバットを打ち抜いていく。
5体づつ交互に光線を発射、
途切れることの無い攻撃で少しづつ中へと進軍していく。
「凄まじいの。これは……」
止まらぬ進軍にさすがの武聖、トンペティも冷や汗をかいている。
もはやただの的と化し、打ち落とされていくケイブバット。
「よし!打ち方止め」
ウインバッハが声を上げた頃には、大広間は血の海と化していた。
「老師、すみませんが一度補給の時間を頂きたい」
ウインバッハの声と同時にゴーレム部隊が跪いていた。
「それは構わんが、……!」
跪くゴーレムたちの表面に、魔法陣のような文字列が浮かび上がる。
(地面からエネルギーを吸収しておるのか!)
そして、ダンジョン自体が小刻みに振動し始めた。
(ダンジョンが悲鳴を上げておる!これほどのマナを食らうとは……)
“ゴーレム部隊”がすっと立ち上がった。
エネルギーを補給し終えたようだ。
「お待たせしました。これよりが本番です」
ウインバッハの声と共に、謁見の間への道が開かれた。




