↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界はつらいよ~転生勇者放浪記~  作者: 花京
第七章 人魔決戦編
223/297

第一話 ルゼリアはつらいよ⑩

 ファルディーンが“フォレスト”内の謁見の間に入ると、

 国主ミレイア、ボルカン、そして寅二郎たちの姿があった。


「戻りましたか、ファルディーン卿」

 ミレイアが安心したのか、一つ息を吐く。


「ええ、“ゴーレム部隊”と共闘し、《穿山古神殿》鎮圧に成功しました」


 ファルディーンの報告に、ボルカンが言った。


「それよ、ファルディーン。“ゴーレム部隊”、どう見た?」


 ファルディーンは《穿山古神殿》での出来事を報告する――。

 自己補給するゴーレム、将軍の指示に即応する動き。


「とても効率的に動く。“ゴーレム部隊”は使える……」

 言葉を濁したファルディーンにボルカンが先を促す。


「どうした?まだ何かあるのか」


 しばし考え込む姿勢を見せたが、

 ファルディーンは顔を上げた。


「やつらが補給をする際、神殿が揺れた。

 おそらくダンジョン内のマナを直接吸い出しておる。

 それで神殿が揺れた。儂には泣いておるように聞こえた」


 ファルディーンのその言葉に、寅二郎は考えていた。


(それは!イェルクが《機工の迷宮》で作ろうとしていた“動く炉”。

 帝国のスパイ、フジコに奪われた技術じゃねぇか)


 寅二郎の胸の内が、騒めいている。


(しかも使い方がイェルクが想定していたものと違う)


 寅二郎は居ても立っても居られない気持ちになっていた。

 イェルクの顔が脳裏をよぎる。


 しかし、そのイェルクの表情が読み取れない。

 寅二郎の胸の騒めきはおさまらない。が、


「しかし“ゴーレム部隊”のおかげでダンジョンを鎮圧出来ました。

 帝国の協力に感謝すべき場面でしょう。……今は」


 と、眉を顰めるミレイアが、寅二郎に向き直った。


「今はトラジロウ、

 あなたの話を進めましょう。

 世界樹へと向かいなさい。

 マナの異常な流れ、その先を見極めるのです」


 ミレイアの言葉にその場の皆が頷き、

 寅二郎たちが歩き出した。


「ファルディーン卿、あなたも世界樹へ。

 トラジロウの力となってあげてください」


 ファルディーンもその言葉に頷き、寅二郎の後を歩き出す。


そうして寅二郎は、再び世界樹と相対することになった。

謁見の間には、世界樹の葉がこすれ騒めくような音が聞こえてきていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。