第十一話 依頼探しはつらいよ①
「さて、魔王を探すと言ってもな。トラジロウそこ邪魔だ。見えん」
「おっと悪い。何の当てもないからな。リラ、これ何か、どうだ」
「“ダンジョンからの遺物回収”、ちょっとしばらくは、いい、かな」
「しばらくはこの街で依頼を熟しつつ、情報収集するのがいいかもな」
「俺はもっこり美女とお近づきに成れればそれでいい。あ痛、リラ足踏むな」
「トラジロウ、これ何かどう?」
「え~と、“グレートホーン”、これなんて読むの?」
「“討伐”だよ。あれ、トラジロウ文字読めないの?」
「トラジロウ、まだ文字は読めないのか」
「教えてくれてるのに悪いな。まだ名前くらいはって感じだな」
「なかなか、時間も取れなかったしな。リラこれ何かどうだ?」
「“商隊の護衛”、結構日数がかかるけど、どうする?シド」
「“往復一か月”か、確かに長いな。トラジロウどう思う?」
「だから俺はもっこり、……痛いって、リラ。足踏むなよ」
「もうトラジロウもちゃんと考えてよね。シド、その上の取ってくれる?」
「よっと、これだな。“息子の剣術指南募集”、こんなのまであるんだな」
「トラジロウ、これなら出来るんじゃない?」
「俺のは自己流だしなぁ。ちょっと人に教えられるもんでも無いなぁ」
「依頼主は“マダム・カーリー”だって」
「よし、息子君の為、涙を呑んでしごくとしようか。ってリラ、痛いんだって」
「なかなか都合のいい依頼というのは無いものだな。どうする?」
「ううん、ボルカンさんの報酬ももらったばかりだし、また探しにこようよ」
「おっと、もうこんな時間か。日が陰って来たな」
「なら、酒にしよう、酒。英気を養おうぜ!ぱぁっとな」
「もう、飲みすぎないでよ、トラジロウ。底無しなんだから」
「分かってるよ、もう。“オカン”はうるさいからなぁ」
「ホントに分かってるの?トラジロウはもう」
「焦る必要はないか。酒場で今後の方針を詰めるとしようか」
「よーし、じゃぁ行くぞ!目指せ、大宴会会場へ!」




