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異世界はつらいよ~転生勇者放浪記~  作者: 花京
第五章 亜人共和国ルゼリア編
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第七話 継ぐ者はつらいよ①

 ベルゼの“呪い”から解放された寅二郎は、

 ファルディーンを紹介してもらった礼をするためにミレイアに会いに来ていた。

 通された謁見の間には三人の代表の顔があった。


「やぁミレイアちゃん。助かったよ。

 ほら、この通りちゃんと治ったよ」


 跪づく事もせず、手をひらひらとミレイアに見せつける。

 そんな寅二郎にシドとリラが慌てて飛びかかる。

「こら!」「トラジロウ!」とすぐに寅二郎を押さえつけた。


 そんな三人にミレイアは微笑む。

「ふふ、お元気になられたようで私も嬉しく思います」


「おい、私への礼が無いのではないか?」

 とパトラは不満気な表情を隠そうともせずに言った。


「いやいや、パトラにも感謝してるって」慌てて寅二郎がパトラに手を振る。

 その様子を見たパトラは、「それでは決まりだな」そう言って立ちあがった。


「へ?」意味が分からす困惑する寅二郎たち。


「おい、トラジロウといったか。

 パトラの件が片付いたら、こちらにも顔を出せ」

 ボルカンの声に寅二郎が恐る恐ると言った態で尋ねた。


「パトラの件?それよりもまず、どちらさまで?」

 ボルカンは寅二郎をギラリと睨むと、


「儂はボルカン、お前にちと頼みたいことがあってな……」


 そんなボルカンのセリフを断ち切るようにパトラが歩き出す。


「いいから、行くぞ。金虎族の住む“虎の住処”にな」


 パトラに手を引かれ、引きずられるように寅二郎が叫んだ。


「どぉこぉへえええぇ?」


そんな寅二郎たちの後姿を見ながらボルカンは言った。

「どう見た?ミレイアは」

「停まっていたものが流れ出しました。あの者が歩みを止めることは無いかと。

 それよりもパトラの件、良くない気配を感じます。あの者と共に帰ることを願っております」


そう言ってミレイアは世界樹を見上げ、

釣られボルカンも世界樹へと目を向けたのだった。

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