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異世界千夜一夜  作者: 大西平洋(ヘイヨー)
~いろいろな小話~
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~第95夜~「閉鎖国家ルビアルス連邦での生活(その2)」

 さて。それでは、今回は「ルビアルス連邦に暮らす人々の生活」を見ていきましょう。

 具体的に人の名前があった方がわかりやすいでしょうから、ひとりの青年を用意します。とりあえず、名前をマクシミリアンくんとしておきましょうか。


 マクシミリアンくんの朝は早い!

 午前6時には目が覚めて、そこから出勤の準備を始め、7時には家を出ます。

 7時半には近所の工場に到着し、仕事開始!


 労働時間は、日に8時間。お昼には1時間の休憩があります。

 え?以外と、労働時間が短いって?

 そうなんです。でも、これが週に6日続くんですよ。つまり、週に1日しか休日がない。週休1日制!

 それ以外に「魔王誕生日」などの祝日がありますが、年に数日程度。なので、自己管理をシッカリして、1年中働ける結構な身体を作らないといけないんですね~


 病気になった人は、容赦なく切り捨てられてしまいます。ケガをしても同じ。一応、病院は存在していますが、あまりアテにしない方がいいでしょう。

 この時代、他国では「回復魔法」の他に地球からやって来た「医療技術」も発達していましたが、ルビアルス連邦では決定的に病院やお医者さんの数が足りていません。

 なにしろ戦争中なのです。回復魔法や医術の使える人材は、できる限り戦場に送らねばなりません。


 さて。マクシミリアンくんの人生に戻りましょう。

 午後4時半には、その日の労働は終了。自分で使った道具などを軽くお片づけしてから帰ります。


 え?そんな時間に、家に帰って何をするのかって?

 実は、ルビアルス連邦は北の地域に位置しているので、国土の大部分が寒冷地にあります。なので、1年を通して日が短い!曇りの日も多く、春や秋でも寒い時期が続きます。冬ともなれば、猛吹雪!家から工場に通うだけでも大変な日も多いもの。

 なので、早めにお(うち)に帰って、暖かい部屋の中でぬくぬくと過ごしたいのです。


 もちろん、「節制!節約!」をモットーにかかげている国ですから、それほど贅沢に暖房が使えるわけではありません。

 それでも、広く冷えた工場で働いているよりかは、お家に帰って過ごしたいと思うのが、人の心情というもの。


 それから、マクシミリアンくんは、お酒もよく飲みます。

 これは、ルビアルス連邦全体の国民性でもあるのですが、女性も男性もアルコールの摂取量はかなり多い方。支給されたり酒屋で売っているお酒も、アルコール度数が非常に高く、量に関しても日本人の何倍も飲みます。

 その辺は、寒い土地柄ということもあるのでしょう。


 楽しみと言えば、お酒を飲むことくらい。おっと、それと「読書」ですね。

 雪に閉ざされてしまう地域にありがちなコトなのですが、長い冬を耐えるために、本は欠かせません。なので、ルビアルス文学が発展したくらい。

 内容的には、重厚でお堅いモノが好まれます。登場人物も多く、複雑な人間ドラマが展開される作品が多いのも特徴。

 この国では、読書とは「時間をかけてジックリと楽しむモノ」であり、決して「軽薄なエンタメ」などではありません。そういう意味では、現代の日本などとは真逆の性質ですね。


 そうそう!忘れちゃなりません!恋愛も楽しみの1つ。

 マクシミリアンくんにも恋人がいます。それも、素敵な女性が。ま、ちょっとばかしガタイは良過ぎるかも知れませんけどね。小柄な相撲取りか、プロレスラーか?といった感じ。

 この国では、こういうタイプの女性の方がモテるのです。辛く過酷な環境を生き延びるには、いかな女性といえども体が資本ですからね。


 マクシミリアンくんの恋人と名は「アリーサ・アリーナ」

 体はガッシリとした感じですが、見た目はなかなかの美人です。青い瞳に金髪の美女。

 マクシミリアンくんとアリーサ・アリーナは、よくお家デートをします。

 もちろん、お金はあまり使えませんから、安くてアルコール度数の高いお酒を飲みながら、近所の湖で釣ってきた小魚を揚げ物などにして、おつまみとしてつつき合います。

 そうして、最近読んだ文学や見た映画について語り合うのです。


 そういえば、ルビアルス連邦では、数は少ないのですが映画も撮影されています。

 お国柄、大自然を舞台にしたモノが多いのですが、中にはファンタジーやSFなども作られていますね。

 もっとも、ファンタジーと言っても、そこは異世界のコトですから。地球人からすれば「ドキュメンタリー」とか「時代劇」に近い感覚でしょう。

 他国との交流を極力避け、独自の文化を形成している国ですから、映像作品にもオリジナリティがあります。技術的にはCGバリバリの現代作品には劣りますが、なんて言うんでしょうね?「センス」でしょうか?独自のセンスを感じさせます。

「え?そこ、そんな風に来るの?」という予想外のキャラクターや展開が待ち構えているのです。


 さてさて。今夜もそろそろお時間となったようです。

 それでは、この続きは、また明日の夜といたしましょう。

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