表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界千夜一夜  作者: 大西平洋(ヘイヨー)
~いろいろな小話~
60/1003

~第59夜~「ギルドマスター多山石山(その2)」「新時代の武器・防具開発」「神様と悪魔の気まぐれ」

 ゴールドラッシュで一番儲けていたのは誰でしょうか?

 実際に金を掘っていた採掘者たち?


 いえいえ、それよりも、もっと確実に儲かる方法がありました。

 それは「採掘者相手に物を売る商人」です。ありとあらゆる物資を売り尽くし、持ってきた物が全てなくなって、ついに乗ってきた(ほろ)馬車の幌や帆まで売ってしまった人物までいます。

 彼の名は、リーヴァイ・ストラウス。後にアパレルメーカー「リーバイス」を設立する男。

 幌馬車を解体し、布から丈夫な作業着を生み出し、ゴールドラッシュに()く鉱山採掘者たちに販売したところ、これが大ヒット!この商品は「ジーンズ」と呼ばれるようになっていきます。


 ゴールドラッシュの時代に、採掘者よりも商人が儲けたように。作家よりも出版社の方が、ミュージシャンよりもレコード会社の方が安全確実に儲かる仕組み。もちろん、それ相応の経営能力がなければ、会社はつぶれてしまいますけどね。


 いわば、多山石山が行ったのも、それと同じコトでした。

 異世界ゴールドラッシュに沸く冒険者たちに、仕事を斡旋(あっせん)し、新しい武器や防具・魔法の情報を売り、大儲けをしました。

 ちょうど地球と異世界の交流が始まった時期でしたからね。2つの世界の文化・文明が融合し、新商品や新魔法が次々と誕生していました。「大きな時代の波」を上手く乗りこなすことができたのです。


         *


「新時代の武器・防具開発」


 ロイト・ルネバンドール博士の生み出した新モンスターたちは、ケタ違いの攻撃力や防御力を有していたり、毒ガスブレスやマヒ爪など、それまでになかった特殊能力で攻撃するタイプもいて、冒険者たちを苦しめます。

 この時期、戦闘についていけなくなった冒険者たちが大量に引退してしまいました。


 一方で、地球から移住してきた物好きや、「引きこもり強制更生団」により無理矢理に連れてこられ冒険者に仕立てられた者たちによって、新時代の戦闘システムも構築されていきます。


 地球と異世界の間に道がつながり、交流が始まってから数年年も過ぎると、前線で戦う冒険者用に新しい武器や防具が開発されていきました。

 1つには、それまで存在しなかった「ガンナー」の登場。これは、主に銃火器を武器として戦う職業。

 地球から輸入されてきた拳銃やライフルに加え、ロケットランチャーなどの対大型モンスター兵器も売り出され、モンスター狩りは激化の一途をたどっていきます。


 さらに、狩ってきたモンスターから爪やウロコなどを()ぎ取り、武器や防具に加工する者も現れ始めます。

 これにより、鍛冶屋などの武器職人の需要が増し、大幅な人手不足に悩まされました。職人というのは一朝一夕(いっちょういっせき)に育てられるものではなく、育成に長い時間がかかります。


 珍しいところでは「スライム融合型防具」という商品の売り出しが始まります。

 これは、ライトアーマー(主に皮、部分的に金属を使用したヨロイ)やプレートアーマー(金属製の全身ヨロイ。重戦士などが着用)にスライムの細胞を組み込んだ防具になっていて、弾力性のある素材となっています。

 剣や槍などの斬ったり刺したりする攻撃の衝撃を緩和し、一部製品では、炎や雷などの魔力耐性も持ち合わせているというすぐれもの!

 その代わりお値段も相当張るので、よほどの金持ちか上級冒険者しか手に入れられません(将来的には量産化が進み、価格も低下していきますが…)


 剣や斧などの武器も、この時代から攻撃力が増していきます。

 魔力を付加された武器が販売されるようになり、魔法が使えない戦士や剣士でも、簡易的な魔法攻撃ができるようになりました。

 「フレイムソード」「雷の槍」「吹雪(ふぶき)の弓」などが、その代表例です。


 それに従って、武器生産工場も稼働し始めます。

 大量の雇用が創出され、肉体労働向きのガタイのよい男どもだけでなく、武器防具の装飾・食堂の配膳作業などに、近所のお母さんお姉さん方も駆り出されます。

 おかげで近隣住民の収入は爆発的に増加しました。

 一般家庭にゆとりができたおかげで、おもちゃや娯楽施設などの収益も増し、好景気に次ぐ好景気という正のスパイラルに入っていきます。


 ちなみに、これらの製品は地球にも輸出されるようになっていき、戦争の概念が変化していくのですが…

 詳しいお話は、またいずれ。


         *


「神様と悪魔の気まぐれ」


 宇宙には無数の星が瞬いており、その内のいくつかには、生命を育む惑星を有する恒星がありました。そう、まるで地球と太陽の関係のように。

 それらの生命体は、一体誰が生み出したのでしょうか?自然発生的に生まれた?

 いいえ、そのほとんどは「神様」が生み出したのです。


 神様には、そのような力がありました。神様だけではありません。一部の悪魔や、極限まで文明を発展させた人類たちは、別の手頃な惑星に新たな生命体を誕生させることができたのです。

 それは、まるでコンピューター上に再現されたシミュレーションゲームのようなモノでした。

 ひとりの神様が(あるいは、1匹の悪魔や人類が)いくつもの惑星シミュレーションゲームをプレイしています。

 時に発展し、時に滅亡しながら。あるいは、神様自身が作ったコトを忘れた星さえあります。そんなに多くはありませんでしたが、神様が消滅したり、行方不明になることもあります。そんな時、忘れ去られた星々は自分で運命を模索し、成長を遂げていくのでした。


 この続きは、また明日の夜といたしましょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ