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第7話(こうして俺は参加することに)

 それから“魔王クエスト”に関しての話はしばらく俺の所には来なかった。

 パンフレットの類を作るのに時間がかかっているのかもしれない。

 それともそれ以外に何か時間のかかる要素が存在しているのだろうか?


 俺がそんなことを考えているとそこで授業が終わる。

 さて、今日のお昼ご飯は何にしようか、チキンカツカレーにしようと俺が決めているとそこで、校内放送が響く。

 

『アイズ・ダーククラウン、校長室まで来てください』


 といった内容だった。

 繰り返される校内放送。

 昼食の時間が減るなと思いながら、本日も一緒に食べる予定だったウェルフに、


「じゃあまた後で」

「おう。というかやっぱり“魔王クエスト”関連か? 夏休みに合わせて、勇者討伐を……といった話になったんじゃないのか? うわさでも聞いたし」

「そうなのか……ウェルフは、一体どこでそういった情報を手に入れているんだ?」

「ネットで?」

「……そんな情報が流れているのも変だよなって思うが、世間話的なものでも、確かにありそうではある。“魔王クエスト”が決まったら話すよ」

「よろしく」


 といった会話をしつつ俺は、校長室に向かったのだった。








 校長室には案の定、校長と勇者王をやるカタリナがいた。

 以前聞いたウェルフの情報を、つまり“血まみれの希望ブラッディ・ホープ”何て名前は微塵も感じられない美少女だ。

 ただ今日はちょっと違っていて、


「髪がポニーテールなのですね」

「ええ、ちょっと気分転換に。こういったものも良いかなって思って」

「可愛くて似合っているからいいと思います」


 そこでカタリナがそんな風に髪形を変えていて、確かに似合っていてかわいかったので率直に誉め言葉を伝えたのだが……すると、カタリナは顔をゆでだこのように赤くした。


「か、可愛い……」

「え、えっと、俺、何か問題なことを言ったでしょうか」

「い、いえ、“凶悪イノシシ”だとか“擬態したゴリラ”とか色々言われていたから、その、言われなれていなくて」

「そうなのですか? こんな美人なのに?」


 不思議に思いながら俺が聞き返すと、


「だ、だから……本当にあなた、もてないの?」

「もてませんが何か?」

「そ、そう、でもいいわ。そ、それで今日来たのは、“魔王クエスト”の日程などとパンフレットが出来たからなの」

「そうなのですか。あ、パンフレットは二枚いただいていいですか? 友人も一緒に来たいと言っていたので」

「そうなの?」

「ええ、なんでも美人勇者が見たいとか」

「またあの図鑑の被害者が……」


 そこでぽつりとカタリナが呟くも、すぐに俺に微笑み、


「どうせすぐに現実を知ることになるわ。さて、それで……“魔王クエスト”は、七曜……七つに分けられて、挑戦することになったわ」

「七校に挑戦という形ですか?」

「ええ、月火水木金土日の順に校舎をめぐっていくことになるの。一番初めの討伐目標が月である“ムーンライト高校”になるかしら」


 といった説明を受ける。

 その校舎がどこにあるのか、討伐日時はいつなのか、といった話を聞きながら俺は、後でこっそり下見だけは済ませておこうと思う。

 一応は歴代最強魔王ともいわれている俺なので、その実力に恥じないよう、相手にさとられることの内容に様子を見なければならない。


 そう俺は心の中で決めているとそこでカタリナが、


「あまりこちらの手の内は晒せないけれど、パンフレットに書いてある内容はある程度知られていることだから参考にしてもらえればいいと思う。というわけでよろしく」

「こちらこそよろしくお願いします」

「……できるような限り貴方も楽しめるようなイベントにできるといいと思うわ」


 そうカタリナは俺に微笑んだのだった。





 やっぱりカタリナは言われているような人物には到底思えなかった俺は首をかしげつつ、パンフレットを手に入れてきたからと、ウェルフに渡したりする。

 そうして俺は下見などを済ませつつ日々を過ごし、そして……ようやく魔王クエストを、勇者討伐を始める日々が始めたのだった。

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