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第4話(何で知らないんだ?)

 ウェルフが言うには、勇者側には美人の女の子が多いらしい。

 俺としては予想外の答えではあったのだが、ウェルフが楽しそうに、


「美人勇者だから、戦いに行きたいということですね! さすが魔王!」

「……いや、美人だったら確かに手合わせをという気持ちは分からなくはないが、別にそれが理由で受けたわけではない。というかどうして勇者は美人の女の子が多いって知っているんだ?」

「え? なんで魔王なのにアイズは知らないんだ?」


 そこで俺の単純な疑問に対して、どうしてと、不思議そうにウェルフは聞いてきた。

 だが、どうしてと言われても俺にはそういった“知識”を知る手段は限られている。

 そう、敵の戦力を確認といったものや、どういった出来事があったかといったものを知れるのみ。


 そもそも平和な時代なので勇者と魔王の合同で手合わせの回など……。


「そういえば魔王養成中学での勇者と直接会う機会というか合同……代表者同士で顔を合わせる機会はあったが、その時は連続してちょっと危険な魔物の発生があったためにそれ対策に行っていたな。だから勇者とは会ったことがない」

「……いえ、そう言ったのじゃなくて、こう……勇者美人図鑑とか、魔王美人図鑑とか、他にも勇者美形図鑑、魔王美形図鑑などが売られているのに知らないんですか!?」

「俺、そんな図鑑に俺は、自分の顔が載るのを許可した覚えはないが」


 俺はそこで今まで知らなかった衝撃の事実を知ることになった。

 どうやら俺の写真が勝手に撮られて販売されたらしい。

 だが隠し撮りをされたなら俺は即座に気づいただろう。


 つまり、俺に気づかれずに写真を撮り、売りさばいている猛者がいるということだ。

 俺の周囲には、自分の能力についてよく知っている俺は、常に暗殺の可能性も考えて隠ぺいを行いつつも敵を常に探査している。

 実際にそれによって何度か暗殺者は返り討ちにしている。


 勇者といった人間側だけと思いきや、魔族側とも都合の悪い人物であったらしく暗殺者が仕向けられたこともある。

 もっとも隠居魔王になってから、一切そう言った物は来なくなったが。

 裏で手をまわして介入をするといった権謀術数といったのも功を奏しているのかもしれないが。


 だが、こうやって俺の姿を俺に気づかれずにとるなどといった能力を持つ人物がいるのだ。


「いったい誰なんだ」


 俺は旋律を覚えているとウェルフが、


「え? だってその図鑑、学校が主催して作っていますよ? 知らないんですか?」

「……」

「なんでも運営費の足しにするとかで。やっぱり勇者や魔王は、美人や美形が多いので、よく売れるらしいですよ? というか本屋で見かけたりしないんですか?」

「あいにくとそう言った三次元的な物には興味があまりなくてな。……まさかそんな事になっていたとは」


 俺は今更ながら知った衝撃の事実に頭を抱えそうになった。

 まさかそんな事になっていたとはと俺が衝撃を受けているとそこで、


「というと、もしかしてあれも知らないのか?」

「何がだ?」

「あれだ、説明の所に『この俺、最強魔王であるアイズ様に勝てると思っているのか?』みたいな、有名な中二台詞の数々」

「……ちなみにそれは、勇者側にも売られているのか?」

「女の子たちだから、特に魔王美形図鑑は売れていると聞いたな」


 といった情報がウェルフから俺にもたらされた。

 俺は、何とか立ちながら、


「……すまないが、俺はこれから校長室に用事が出来た。先に昼食を食べていてくれ」


 そう俺はウェルフに告げ、再び校長室へと向かったのだった。



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