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第21話(“木”と“金”の勇者学園-4)

 こうして最後の方は相手を過大評価してしまったがために、あっさり終わってしまった。

 本当ならば、もう少しこちらが苦戦するように……見せかける予定でもあったのだが、派手にしようというやましい気持ちから炎の攻撃のような形になってしまったあの鋼線の……。

 などと考えつつ、なぜ彼女たちはここまで防御力が弱いのかと俺は考えてすぐに、こんな状態だと先ほどの技でも……と気づいた。


 幸いにも遠距離から見た範囲で、魔力がまだ残っていて動いていそうなので死んではいなそうだが、死んでいなくても大変なことになっていてはまずい。

 そう思って俺は、


「ウェルフ、クリアの方はよろしく。俺はフィアの方を見る」

「はいは~い、でも二人とも近くに倒れていませんか?」

「だが大丈夫か確認して、早く俺は楽になりたい」

「あ、はい。……うちの魔王様は変な所で小心者だな……」


 そこでウェルフがぶつぶつと何かを呟いていたがそれよりも俺は二人の様態が気になって、ふぃあの方にひざまずき上半身を起こしながら、回復系の魔法をかけながら、


「おい、大丈夫か、しっかりしろ」

「……んんっ……は!」


 そこで目を覚ましたフィアが俺の方をじっと見つめてそれから凍り付いたように動かなかなくなった。

 どうしたのだろうと俺が思って見ていると、


「私は負けてしまったのですか」

「えっと、はい」

「そうですか……負けたら、あれですね。あの図鑑に書かれているように良いようにされてしまうのですね」

「は?」


 俺の口から間の抜けた声が出た。

 同時に嫌な予感がする。

 なんだかこの前から倒した勇者が俺にこう、仲間というかなんというか……。


 口の中が渇くのを感じながら俺は恐る恐る、


「いったい何が書かれていたのでしょうか」

「負かした女子は自分のハーレム要員?」

「……俺、彼女がいたこともないのですが」

「……嘘ですね。美形なんだからもっと女の子から、告白してくるイベントがあるはず」

「……記憶にないです。あとそういえば、女子にモテるのは女性の扱いがうまい男だと諭されたことがあります」

「……」

「……」


 そこで何故か沈黙されてしまった俺はどうしようかと思っていると、フィアが顔を真っ赤にして、


「あ、えっと、すみませんでした。結局介抱していただいたのに……」

「いえ、まさかここまで防御力が弱いとは予想していなかった俺がいけなかったです。防御系の訓練はこちらでは一切やっていないのですか?」


 ある疑問がわきそう聞くとそこでフィアが、


「わたしとクリアはとある信念のもとに特化した勇者なので」

「? どんな?」

「『攻撃は最高の防御』」


 その一言である種の理解をしてしまった俺は沈黙する。

 するとフィアが、


「で、ですがこれからは訓練をしようかと思います。それであの……私たちを負かすくらい強いアイズ様にの戦闘などを学ばせていただきたいので、パーティなどを組むとき仲間といいますか、友人にしていただけないでしょうか?」

「それは構いません」


 俺がそう返すとフィアがほほ笑みそこで、


「ぎ、ぎゃああああ、男に介抱されてるうううう」


 といった悲鳴をクリアがしてウェルフが衝撃を受けていた。

 ちなみに彼女も魔王図鑑だか何だかの内容を真に受けていて、おかしくなっていたらしい。

 そして戦闘についての学習も兼ねて彼女も友人兼仲間となって、今後の魔王クエストについてくることに。


 なんだか戦った相手が仲間になってついてくるというのは、ゲームか何かをしているようだなと俺は感想を持った。

 と、そこでカタリナが俺たちの方にきて、


「次の“土”の勇者の子達なんだけれど、なんだか集団で寝込んだらしいの」

「そうなのか?」

「ええ。食中毒らしいわ。なんでも今日この日のためにって昨日みんなで鍋を作ったらしいんだけれど、その中に問題があったらしくて」

「そうなのか」

「だから後日別建てで、といった話になったらしいわ。だから次は……私と直接戦ってもらうことになるの。よろしくね、アイズ」


 そういってカタリナは嬉しそうに微笑んだのだった。

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