第13話(一緒に来ることに?)
こうして俺は新しい友達を手に入れた。
パーティ仲間とのことで、そのうち彼女とも交流も兼ねてダンジョンに潜ったりしてもいいかもしれない。
ただ先程から彼女、サナが俺の手を握りしめ、
「生ぁ~、生ぁ~」
といっているのだが俺はどうすればいいのだろうか?
凍りついているとそこで、
「お~い、サナ。それくらいにしたほうがいいわ。次のイベントに行かないといけないもの」
「カタリナ様……うう……わかりました」
そう言ってがっかりしたように手を放したサナ。
それを見ながら俺は、
「では、そのうちまた一緒に遊びましょう。友達ですから」
「! はい! あ……連絡先の交換しますか?」
という話をして俺はサナと連絡先の交換をする。
そしてここで俺はサナとお別れ……になるはずだったのだが。
一部始終を見ていたウェルフがカタリナと一緒に俺たちの方にやってきて、ウェルフは何やら分かっているんだというかのように頷いてから、
「そちらのサナさんも今日は一緒に回ってもらってもいいのでは? 見学は自由でしょう?」
などと言い出したのである。
そこでサナがはっとしたように俺を見た。
俺は変な予感がした。
そしてその予感はあたっており、サナが、
「私も今日の……あと二回ある、“魔王クエスト”についていきたいです。ぜひ、アイズ様の勇姿を見たいです!」
「そ、そうなのか」
さっき倒してしまった俺にそうサナが言う。
それに俺としてはそう言われてしまうと断りづらいというか、なんというか……邪険にできない。
どうしようかと俺が思っているとカタリナ、
「いいんじゃない? 応援は多い方が良いと思うわよ?」
「それは……でも試合中は結構聞こえたぞ?」
「そうね。魔族の人たちもここはそこそこ来ているみたいだし……でも今後はわからないわよ?」
「そうなのか? そうか……」
「それに、ああいった美形魔王図鑑に書かれているような人物ではないと知っている人物がひとり増えるのは、心持ちが違うのでは?」
カタリナに俺は言われて、俺は一理あると思う。
何しろあんなアホな内容を俺は、俺は……。
これが終わったら覚えていろ。
そう心の中で俺は呪うように思って……そして、俺たちは次の場所に向かうことに。
俺の転移魔法で移動しようと思って、とりあえずは人のあまりいない場所……転移魔法で変なふうに他の人が巻き込まれない場所に移動していくと、そこでカタリナが、
「そんな簡単に転移魔法も使えるのね」
「カタリナは無理なのか?」
「ええ。そういった専門の人たちに頼んで特定範囲の移動をしているわ。……あなたの実力がこうして一緒にいると本当に見せつけられる気がするわ」
カタリナが俺に言うがそれを聞いていると、
「もしもの時にすぐに対応しないといけないからな。別に危険なのは勇者だけじゃない。いや、勇者よりももっと危険なものと魔王は基本的にここ数百年は戦ってきたからな……」
「そうね。でもやっぱり負けるのは嫌だから、とりあえずは……“魔王クエスト”の間は貴方の力を分析させてもらうわ」
「そうですか……」
「そういえば今回の戦闘で貴方にも収穫はあったの?」
「それはまあ……ああいったタイプの攻撃が得意な先輩もいましたが、魔法の構造は参考になりました。今後、俺の自分の能力制御に役立てていこうかと思います」
「ん? 魔法が制御できないの?」
「お恥ずかしい話ですが、気がつくとシーサーペントをこの前プールで読んでしまったのです」
そう俺が話すとカタリナが唇のはしを引きつらせてから、
「あの魔物、結構高度な生物だったと思うけれど。そう簡単に召喚されないような……」
「そうなんですよね。といった理由もあって、今回の“魔王クエスト”は俺も勉強させていただきます……と。このあたりでいいかな」
そこで建物の影に俺たちはやってきたので、人気がないのを確認してから俺は、次の場所に移動しようと魔法を使ったのだった。




