第7話 お姉ちゃんとの微エロな勉強会
日も暮れた夜の事――――――。
「疲れた……。先輩にも困ったものだよな。」
俺は今日の疲れを癒し、また来るであろう明日についてふけっていた。
「毎日、朝はあんな感じなのかな。最初はラッキー! と思っていたけど…、考えものだな。」
ベッドに寝そべり、対策を講じる。…のもつかの間、聴こえる! 足早に階段を駆け上がる音を!
思春期男子に標準装備されている機能が、予感が俺の全身に危険信号を送る。
「来る!!!」
その予感は見事的中。件の人物がプライバシー等、関係無い! と言わんばかりの力でドアをこじ開けた。
「バーン!! お姉ちゃん登場!!」
そう叫びながら、先輩が俺の部屋に入ってきたのだ。
心臓が跳ねた。すげーびっくりしたもん。びっくりし過ぎて、身体がビクッっなった。びっくりだけに…。
「どうしたの? 愛しのお姉ちゃんが来たのに反応が薄いぞ。」
「はぁ〜、先輩…。流石に姉とは言えプライバシーの侵害ですよ。」
俺は努めて冷静だった。反応したら負け、誂われるのが目に見えているから。
そして、下を向いたまま、ゆっくりとベッドから身を起こした。
「あれあれ、せっかく勉強を教えに来たのに…。コスプレしてまで気合入れてきたんだぞ。」
「なぬ!?」
その時に、俺は初めて顔を上げて先輩を観た。
「似合って無かったかな…?」
その姿はまさに最の高。タイトなスカートに下半身を纏わせ、ガーターストッキングを履き、上半身はワイシャツ一枚。ボタンは胸元まで開いている。
「なんて格好をしてるんですかー!!」
いかがわしいにも程がある。アダルトビデオじゃないんだから。特にワイシャツ! なんで胸元見えてんの!?
「あ〜! エッチな事考えてるでしょ!」
俺の視線に気付いたのか、そう言いながらも、手で胸元を隠した。
「これ、思ったよりサイズが小さかったの…。流石のお姉ちゃんも恥ずかしい…。」
顔が茹でた蟹の様に紅くなっていく。確かに、先輩のボディーをワイシャツ一枚で防ぐなんて不可能だろう。
「は、恥ずかしいなら、普通の服に着替えてくればいいでしょ!」
「でも、せっかく買ったし…。それに可愛いくない?」
それは同意。
「まぁ…似合って無い事もないんじゃないですか? 俺は全く分かりませんけどね。」
「もう…、素直じゃないな…。」
先輩は悲しい顔をする。ちょっと胸が痛い。
「やる気が出ると思ったんだけどな…。」
「少なくとも、集中は出来そうもないですね。委員長達と勉強する時も、その格好で?」
「そのつもりだったけど……駄目?」
「駄目に決まってるでしょう…。あいつら腰抜かしますよ。」
因みにこれは、弟として、姉の醜態を友人に晒したく無いという気持ちであって、
断じて! 俺がこの格好の先輩を独り占めしたいという訳では無いといのを留めて置いてもらいたい!
「そっか…、じゃあ〜、隆君の前でだけにするね。」
「そうして置いてもらいたいです。」
俺は心でガッツポーズをする。
「それじゃ、始めよっか。」
「お願いします。」
「ここはこの公式を使うんだよ。そうすれば、ここの2次方程式は解けるから…。」
「成程…! つまり…ここは…こうですね。」
俺は今、数学での2次関数を解いているが…、ハッキリ言うと嫌いだ。
数学は解いている最中にふっと、数字が飛ぶことがある。
そんな俺が何故、これ程までにスラスラと問題をこなせているのか…。
勿論、先輩に格好をつけたい。そんな気持ちもある。
しかし、俺の集中力を掻き立てる理由がしっかりと存在していた。
「そうそう、出来るじゃない! 隆君、凄いよ!」
先輩が身体を揺らす。ともすれば、別の部位も…。
(これは…! 何たる拷問!)
格好も相まって、ひじょ〜に目のやり場に困る!
問題に集中してなければ、凝視してしまう程だ。
ただでさえ凄い物を有している先輩が、女教師コスプレをしているのだ。…とんでもないの一言に尽きる。
「あ! ここは計算が間違ってる。」
先輩が俺のノートの近くまで、身を乗り出す。比例して俺の心電図も跳ね上がった。
「ここも! ここだって! もう…どうしたの? 急に計算間違いが多くなって…。」
「すいません。」
ついに頼みの集中力もガス欠になる。
「まったく、集中出来てるの?」
出来て無いですよ! 貴方のお陰でね!
「まぁー、勉強開始から1時間弱。頑張ってるみたいだし、今日はこの当たりで許します。」
「恩赦をどうも…。」
やっと、終わった…。 この拷問の様な時間が…。
「これから定期的に勉強会をしますからね。」
「先輩、どうか次からは普通の格好でここはひとつ…。」
「…隆君が言うなら、そうするけど…。いいの?」
先輩は何やらモジモジしだし始める。仄かに顔には紅が差し込んでいた。
「ええ、その方が俺は…。」
「そう…、分かった。そうする。」
その態度に俺は少し納得がいっていない。…疑問が頭を巡る中、その答えは先輩の口から囁かれた。
「こんな格好したお姉ちゃんが悪いんだけど…。」
身体を更にモジモジさせる。
「あまり、む、胸元を凝視されるのは、恥ずかしいなって…、ごめん、それだけ!!」
それだけ言うと、先輩は部屋から出ていった。
「ああ〜、バレてたのか〜!! うわあああ!」
自らの愚かさに慟哭し、夜は更けていったとさ。
「もう…! あんなに胸ばかり凝視して…、エッチなんだから…!」
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本日も【12:30】に第8話、【18:30】に第9話を投稿しますので、よろしくお願いします!




