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弟好きのイカれたお姉ちゃんは好きですか? 〜親が再婚した結果、学園の女神様と姉弟になるも、姉からの溺愛が止まらない件〜  作者: いちごモンブラン
第一章 お姉ちゃんと弟君の邂逅

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第4話 女神様、俺のクラスに顕現なさるも大暴れするの巻

 

 授業も滞り無く終わり、放課後となった。


 「あ〜、今日も一日疲れたな〜。」


 俺は大きく伸びをする。それを観て、近くの席の佐助が話しかけてきた。


 「おいおい、大丈夫か? この後、委員会とやらがあるんだろ?」


 「そうなんだよ〜、正直、面倒くさいな。」


 口ではそう言うものの、先輩の可憐な(学校での姿)が観れるのだから、マイナスな事ばかりではない。

 

 朝に口を酸っぱくして、釘を差したのだ、よもや、委員会で家の様な振る舞いをする事はあるまい。


 「準備、準備っと〜。」


 持ち物は、筆記用具、…と後は…。


 「はい、これでしょ?」


 「おお、サンキュ、委員長。」


 悩んでいる俺にいつの間にか現れた委員長が手渡しする。


 「林間学校のしおり、どこに行ったかと〜。」


 「見本誌だけどね。この前の会議で私が管理するって取り決めだったでしょ。」


 「めんご、めんご。忘れてた。」


 「もう…。感謝はいいから早く行きましょう。」


 委員長は俺の態度に呆れたのか、口を尖らせた。


 「よっ、御両人! お熱いね〜!」


 それを観た佐助は、いつの時代か分からない茶化しを入れる。


 「そ、そんなんじゃ無いわよ!」


 「テンプレツンデレの様な返しはよすんだ委員長。こういうのは無視に限るんだぞ。」


 俺は冷静沈着なコメントでサポートした。この人はそういう茶化し、苦手なタイプな気がする。


 

 「本当、勘違いしてもらったら困るよね〜。隆君にはその気なんて無いのにさ〜。」


 「そうそう、委員長には俺なんかよりももっと相応しい人がい…。うん?、隆君?」


  ふいに、聞き覚えのある声に反応して後ろを振り返る。


 その時の俺は今にして想えば、馬鹿なんじゃないかとすら思う。


 散々、先輩の規格外な弟好きを観ていたんだから、当然、こんな状況も予知出来て然るべきな筈だ。


 でも、俺は油断していたのだ…。まさか、まさか、教室にまで現れるなんて!?


 「随分、楽しそうにしてるね。隆君♪」


 「せ、先輩!? どうしてこのクラスに!?」


 風街先輩、まさかの一年生のクラスに顕現。声は柔らかくあれど、かなりお冠の様だ。


 「風街先輩だ!」


 「えっ! 本物!? どうして!」


 困惑気味な音が教室中を駆け巡る。皆の者はパニックになっていた。


 「風街先輩! 俺、ファンです!」


 佐助は持ち前の反応速度を活用し、いの一番に声を挙げた。


 「ありがとう。 これからも隆君と仲良くしてあげてね。」


 「は、はい! 任せて下さい!」


 (任せるって何をだよ…。)


 「や、やべ〜、俺、風街先輩と会話しちゃったよ。」


 佐助は嬉しさのあまり、顔を緩めている。だらしない表情だが、気持ちは痛い程分かる。俺も同じ立場ならきっとそうなるだろう。


 「ところ…で…。」


 そんな佐助には目もくれず、先輩は一人の女の子に向きあった。


 「貴方、うちの隆君とどういう関係?」


 一言、そう…たったの一言だ。それだけで教室の空気を一変させた。


 「えっ、それってどういう?」


 戸惑いを隠せない委員長。それもその筈だ。いきなり現れた接点の無い先輩に凄まれたな誰だってこうなる。


 「これって…修羅場ってやつじゃないか?」

 

 「委員長と風街先輩がか…?」 

 

 「誰だよ、そんな羨ましい奴は…!」


 「前世で世界でも救ったかよ…。」


 ザワザワとした空気の中、各々が好き勝手に喋る。

この針の筵で俺は一回り小さく萎んでいた。


 「どうもこうもないわ。私の隆君に好意があるかと聞いているの?」


 「…仮にそうだとして、貴方に関係はありますか?」


 委員長は先輩に物怖じをする事は無い。気付けば、手のひらを丸めて、握りしめていた。


 「………。」


 2人の間に緊張が走る。それに釣られる様に周りも呼応し、固唾を見守った。


 「…ぷ…。…はは。」


 だが、意外な事にもそれを崩したのは先輩自身だった。


 「ごめんなさい…。勘違いしないでね。私、怒っている訳じゃないから。」


 「へっ?」


 委員長はまさかの幕切れに変な声をあげた。


 「私はただ、貴方が隆君の事が好きだと思って…、ちょっと意地悪しちゃった。やってみたかったのこういういかにもな義姉の役。」


 急に態度を柔らかくする先輩に周りも、ついていけない。


 「つまり勘違い?」


 「でも、なんで先輩がこのクラスに?」


 「さぁ〜。でも、あいつが先輩と委員長を誑かしてたら…ただじゃ済まなかったぜ。」


 恐ろしい台詞が聞こえた気がするが、今は忘れよう。


 「いや〜、先輩もお茶目だな〜。委員長を誂うなんて〜。この前の会議で相談されたもんな〜。」


 「なんだ、やっぱり勘違いじゃん。」


 「俺は分かってたけどね。」



 (苦し紛れだが、取り敢えず場は納められたか…。)


 俺は胸を撫で下ろし安堵した。



 「そうだ、委員長。会議に遅刻するから早く行こうぜ。」


 その空間から逃げる様に、委員長の手を取る。


 「あっ!」


 「ちょっと! 広瀬くん! いきなり!」


 委員長の制止に耳を傾けず、一目散に視聴覚室へと向かう。


 「むー。そこまではお姉ちゃん、許してないんだけどな…。」


 「差し出がましいですが、風街先輩も会議では?」


 「そうだわ! 急がなきゃ、ありがとう。」


 「隆の奴…、大変だな…。」

 

 

お読みいただきありがとうございます!

続きになる第5話は12時30分に更新予定です。よろしくお願いします。

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