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親友の元カノに家へと誘われたら、僕が命を救った可憐なJCが妹として待ち構えていた話、します?【長編小説】  作者: 金森 亮
第五章 カップルの様相

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第21話 恋愛を勉強すること

 6月24日月曜日、今日は朝っぱらから、陽人と話がしたくて堪らなかった。というのも、僕は陽人にこんな頼み事をしようと企んでいた。


「陽人、聞きたいことがあるんだ」

「どうした? どっちと付き合えばいいかって質問には答えないぞ?」

「別に答えなくていいから……」


 僕は息を整えてこう言った。


「お前が失策だったと思う香織とのやり取りを知りたいんだ」

「そ、それはいいけどさ……ちょっと唐突すぎないか?」

「いや、僕らしくていいだろ」

「今日、一緒に飯食えるか?」

「あぁ、もちろん」



 昼食の時間になって、僕と文明の輪に陽人が入って話を進める。


「いやぁ、悪いな文明。こんな話題に巻き込んじまって」


 開幕早々、僕は謝意の言葉を述べる。


「いいんだよ。僕も勉強になるからさ」

「……それで失策はどんなものがあった?」

「うーん、そうだね。一つは香織の周りを見れていなかったことかな」

「なんだか、漠然としているね」

「そうだな……どういうことだ?」


 すると陽人は一呼吸おいて、こんな言葉を続けた。


「香織と行ったファミレスで、隣に同級生が座ってきたんだ」

「ほう」

「その同級生は香織のことを煽っていたんだけど、俺はそれに気づかなかったんだ……」

「……それのどこが問題なんだよ?」

「気丈に振る舞えない男は嫌いだって言われちゃったよ」

「あぁ、そういうことか……」


『……香織ってちょっとじゃなくて、かなり面倒な性格しているな』


「女の子の心理を知るって大変だね」

「全くだよ……」


 陽人はため息交じりでそう言った。


「……あとはトークの反応が遅すぎるっていう理由で怒られたり、結婚願望がなさそうという理由でため息つかれたり」

「なんか……ちょっと理不尽だな」

「かなり理不尽だね」


『……そんな性格していて、どうして僕に惹かれるんだろう?』


 僕は頬杖を突いて「うーん」と唸る。僕に香織を幸せにできるだけの胆力があるとは思えなかったのだ。


「俊、どうした? 急に考え込んじゃって」

「いや、なんか前に、誰かさんに誰かさんのことを幸せにするように言われたから……」

「うーん、誰だろうなぁ」


 陽人は白々しい棒読みでそう言った。


「え、誰誰?」


 何も知らない文明はそう呟くが、残念ながら華麗にスルーされてしまう。


「まぁ、ここで逆に香織の機嫌をとれたことについて語るけど」

「う、うん……」

「淀みない笑顔か自信に満ちた発言をしたときだったよ」

「……すごく抽象的になったね」

「うん……抽象的だな」


 僕と文明は顔を見合って、陽人の言葉を噛み締める。


「とりあえず、向上心があれば嫌われることはない。俺にはできなかったけどな……」

「そうなのか……? お前の性格的に自信に満ちた発言なんて、軽々とできるだろ?」

「そうだよ。僕じゃないんだから……」

「自己肯定と同じぐらい、自己否定もしていたんだよ。対して俊は、自己肯定だけだから香織にはいいんだ」

「……そうか」


『自己肯定と自己否定か……。別に自己否定しても、彼女が鼓舞してあげればいいだけなんだけどな』


 僕は難しい恋愛の世界に片足を突っ込んで、途轍もなく頭を悩ませるのだった。


「……恋愛したくなくなったかもしれない」

「お、おい!」



【最後に】

どうか★をください(切実)

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