第77話 みんな各自観戦してくれていたらしい
土日の食事は基本、景香おねえちゃん(か僕)が中心で作ることになっているが、
高校生ということもあり、みんなのフォローが平日よりも厚めになるらしい、
現に今日は午後ずっとデートだったからね、ということで夕方の食卓は他のみんなが。
(唐揚げ、ロールキャベツ、麻婆豆腐、酢の物、もつ味噌汁かぁ)
酢の物はきゅうりの輪切りともやしとワカメと、ほぐしたカニカマだね、
スタジアムグルメで腹いっぱい食べたから僕と景香お姉ちゃんは全体的に少な目、
と思ったら景香お姉ちゃん足りなかったみたいで増やしている、いやすげえな食欲。
(まあ、あの伯母さんの娘だからね)
と頂きながら景香お姉ちゃんと今日の試合について感想を。
「涼一、あの1点目凄かったねー」
「うん、観ていて気持ち良い崩し方だったよね」
「私もスマホで観ていたわ」「凪さん、視聴契約したんですか」
お試し期間かな?
「リョーイチ、ここのリビングの大型テレビで観てマシタよー」「あっ、わざわざそんなことまで」
「客席にリョーちゃん居ないか探しちゃったわ」「いや、いくら大画面でもそこまでは陽菜ちゃん」
「サッカーアニメみたいに~、もっと凄い技が出るの待っていましたが~」「いや、れいさんそこまでは」
海外だとごくまれにあるけどね、
バイシクルツインシュートだとか、
あんなのは100年に1回出るかどうかだけど!
「ふふ、ウチの工場にも以前、関東リーグの選手が働いていたわ、今日は観ていて楽しかったわよ」
「みんなわざわざ」「涼一、私は隣で一緒に観たものね?」「はい、みなさんお土産のお菓子は行き届きましたか」
「私の分は最初に貰ったわ」「イタダキましたぁThank you!」「食べるのもったいないわ」「可愛いキャラでした~」「ふふ、ありがとうね」
今更だが量のわりに単価が高い、
まあJリーグチームグッズ(お土産)の宿命だけど、
毎試合あれだけ買ってたら結構キツいな、次は1人1種類で良いか。
(それよりも、次のホームゲームだよな)
順番で行くと凪さんなんだけど、
予定がすでにいくつかあるんだっけ、
ちょっとこの場で整理してしまおうかな。
「ええっと、次は凪さんとデートですよねJリーグじゃなくって」
「GW最初の日、水曜日よ」「あっそうか、わかりました勉強会をずらして貰います」
「なんだか悪いわね」「元々、水曜はホームゲームがあったら前後にずらすことになっていますし」
えっとあとは。
「れいさんのプロレスは再来週の日曜でしたっけ」
「8日後ね」「えっ」「週の始まりは日曜によ」「あっ」
「なにかスケジュールが?」「いえ、逆に良かったかもです」
とりあえず確定はその2つかあ。
「HEY! リョーイチ、買い物に付き合ってくだサーイ」
「えっ、良いけど、いつ」「イツデモ、デスネー」「んー、明日?」
「嬉しいデース、午後から行きまSHOW」「うん、じゃあ午前中はゴロゴロしてるよ」
あと個人的には、
友人との勉強会が来週水曜と土曜、
更にその次の水曜と僕の家で土日どっちか、ちなみに金曜はJリーグのホームゲームが国立競技場で。
(父さんに来る予定ないか確認してからだな、誰か呼ぶなら)
とりあえず目の前のお子様に探りを。
「陽菜ちゃん、Jリーグ観に行く気ある?」
「今日の試合見たら、興味が無いことも無いわ、ただ」
「ただ?」「私に会うユニが」「あっ、キッズデイというのがありましてね」
あれって年齢確認あったっけ?
まあ子供用レプリカユニも売ってるし。
「大人デーは?」
「GW前の金曜に平日ナイターが国立で」
「国立市?」「国立ですよ新宿の」「良いわね!」
あっ、今ならまだラウンジシート取れちゃうな、
イベント付きのは売り切れてた気がするけれども、
お弁当付き呑み放題で、めっちゃ特等席で観られるやつ。
「んっと、父さんが日本に居なければ、って忙しいのかないま」
「涼一くん、今んところ、こっちに来ている案件が2つあるのよ」
「それはどんな」「夏に行われる海外での日本イベント、フレズノとコートジボワール」
どことどこだ、
後で検索しよう。
「だからこっちも少し忙しくなるの、ちょっとだけね」「あっはい」
「GWの間は多分大丈夫だから、デートはそこに集中させるのも手よ」
「そうですよね、迷惑はかけられない」「涼一くんとのデートは迷惑じゃないわ、むしろオフね」
よくよく考えたら、
みんな会社員だもんなあ、
景香お姉ちゃんはアルバイトだけど。
「涼一さ~ん、あとお仕事が追加される可能性も~」
「まあそうだよね、うん、僕はそれを邪魔しないようにしなきゃ」
「だったら涼一、私とずっとデートね」「えっ景香お姉ちゃんのターン?!」
さすがにそれはズルい気もする。
「ふふ、涼一君、一緒に暮らしてるんだから私たちにチャンスは十分あるわ」
「ま、まあ、確かに、極端に言えば毎日がデートですからね」「そういうことよ、ふふっ」
「近隣の施設もまだ堪能しきって無いですし、って、また拉致られそうなんですけど!!」
みんな微笑んでいる、
まあ嫌いでは無いけれども、
むしろどこへ連れて行かれるか想像つかないのが良いかも?
「涼一さ~ん、真夜中デートも良いかと~」
「あっ、れいさんはそうだよね、ストーカー対策に」
「でもリョーちゃん、高校生は補導されるわよ」「陽菜ちゃんが言うと説得力ありますね」「何よ」
スタジアムに脚立は持ち込めませんよっと。
「では涼一さ~ん、夜中に遊べる良い考えが~」
「はいはい、れいさん、タワマン内に24時間のそういう設備でも?」
「海外へ遊びに行けば~、日本時間の真夜中でも~」「えっ、まさかの時差?!」
でも長期休みの間、
海外旅行はアリかも知れない、
特に真夏の、Jリーグがオフの間は……。
(でも、海外かぁ)
パラオの無人島とか借りた所で、何しよう。




