第73話 いつでも下着姿で襲って、もとい踊ってくれるらしい
♪デレンデレンレンレンレンレン
♪ボワ~ボワワワ~~~ ♪デレンデレンレン……
またもやちゃんこ&カレーの夕食後、
いや中身は違ったけどね、牛ちゃんこと角煮カレー、
ちなみにここのオフィスでの昼は鶏ちゃんこと野菜カレーだったらしい。
(あっ、景香お姉ちゃんの造ってくれた昼弁当は普通に美味しかったです!)
いかにもJKが造りそうな、
ってそんなことより今、ケイさんがスマホで鳴らしているのは、
かつて夜に勤務していた国際ランジェリーキャバクラ『Scanty International』でショータイムにかかっていた曲らしい。
「でクネクネして脱ごうとしないで下さい『東京直行』のTシャツを!」
「お揃いデスネー」「猫の毛だらけになったので、もう脱いじゃいましたが」
「ではMEも」「いやいやいや」「リョーイチの部屋デスから、襲うならリョーイチからdeath!」
じゃあケイさんの部屋に入ったら問答無用で襲われるのか、
単独での場合だと思うけど……って今回、僕に襲う義務は無いぞっと、
「なんでそんな再現を」
「そこまでイヤラシクナイ証明デスネー」
「いや十分刺激が強いですって!」「ソウ?!」「僕まだ15歳ですから」
異世界アニメだと15歳が成人だったりするけどね、
あれって平気でその年齢であんなことこんなことしてるけど、
こっちの世界じゃ普通にアウト、なはずなんだけどなあ、父さんは避妊しろとか言ってたっけ。
(ていうか肌の色が綺麗)
この年齢でそういうお店って、
めっちゃ儲かっていたのでは……?
なぜわざわざ僕の所へ、まあ仕事自体がリスクあったりしたのかな。
「フツーにリョーイチの下着と一緒に洗ってマスヨー」
「いやそんな余計な情報はいらないから!」「だからお風呂も一緒で問題アリマセーン」
「それはそうと、来週どうしよ」「ナンデスカー?」「登校の僕の見送り、あのおじさんまた来そうだけど」
おへその部分までシャツをめくったまま、
後頭部をぽりぽりと掻くケイさん、金髪のね。
「あのトクベツ料金で着物脱がせるプレイが好きだったオジサンですネー」
「実在したんだ『良いではないか』が!」「メイド服でヤリマスカー」「いや帯ついてないでしょ」
「アレのせいでリョーイチの登校を見守れないのはシャクですネー」「じゃあ学校の帰りとか」「そのままtake outシマスヨー」
いや自宅一緒だし!
あと確か和製英語だっけテイクアウト。
「今朝は気付かれなかったかもだけど、僕がマークされるのは、だから行くとしたら車で」
「nice idea! ツイデニどっか行きまSHOW」「いや行きに寄り道とか」「公園でオシャベリとかデモ」
「……ケイさんは、ウチに来て良かった?」「berry happy!」「そんなにですか」「命の恩人デース」「何があったんですか、ってまだいいや」
踏み込む以上は、
それ相応の覚悟が必要になる。
「パパがヤミキンでdebtシテ、ニゲマシター」
「うっわ」「ホショーニンだったMEを遠藤さんが助けてくれたノデス」
「それで、ですか」「ヤバい連中も、もう手出しデキナイようにしてクレタらCデスヨー?」
らCって!
……確かに僕の父さんのお爺ちゃんだったっけかは昭和の大物で、
いろいろと世話して『あのお方に足を向けて寝られない』って人は多かったらしい。
(とはいえ、そんな人って生きてても今だと80歳、下手すると90歳くらいでは)
そういった中に、ヤバ気な大親分とか居たのかも、
で、そのお孫さんが助けて欲しいと言ったら断れないみたいな、
今のコンプライアンスだと完全アウトな気がするけど、少なくとも僕はそんな手は使いたくない。
「それまでケイさんが稼いでいたお金も」
「チュルチュルされてましたネー、もう過去の人ナノデス」
「お母さんは、ってそこは」「タブーですネ、でも離れた妹は会いたいデース」
そこは会えるようにしてあげたいな、
何をそうすれば会えるのか、わからないけど。
「苦労したんだね」
「ソレも、リョーイチと婚約するためのroadだったと思エヴァー」
「いや発音!」「リョーイチに好かれるために、イッパイイッパイ、努力しますネー」
きゅっ、とハグしてくれる。
「あ、ありがとう」
「まだ始まったばかりデスカラ」
「うん、とりあえず、ちゃんと真剣に考えるよ」
こういう重い、
むしろヤバい女性が、
他にもう5人も居るんだよなあ……
(まったく父さん、なんて女性を集めてくれたんだ)
逆に言えば、
そういう女性だからこそ集められたって感じか、
ほんっと、彼女達に見合う男に、僕はなれるのだろうか……???
「リョーイチ」「はいケイさん」
「いつでも、一緒に踊りマショ?」
「そ、その時が来たら」「来て欲しいdeath!」
……相手がケイさんだけだったら、
即決していたかも知れないなあ。




