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遠藤の部屋にはヤベエお姉ちゃんが6人も来るらしい  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第二章 ついに始まった高校生活!

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第69話 真夜中に見てはいけないものを見てしまったらしい

「初めまして、野沢麗の父、野沢秀夫です、夜中に申し訳ない」

「母の愛理あいりです、娘と息子がお世話になっております、本当に」

「いえいえ、僕の方がお世話になっていますよ、れいさんに、まさるさんにも」


 夜中の1時過ぎ、

 れいさんが29階の僕ルームに連れてきたのは、

 なぜかご両親だった、ふっくらしたお父さんにドスコイなお母さん。


(なんでもストーカー対策で、こっそり来たらしい)


 笑顔でお茶を淹れている、れいさん。


「こういうのは~、思い立ったら即実行ですね~」

「あっはい、確かに誰かに言ったような、しかも超最近」


 野沢さんのご両親にもって話、

 これで3家族目か、ちなみにまさるくんも来ているが、

 居間のソファー端っこで寝てる、いや、寝たフリして、やり過ごそうとしている。


(まあ別に良いけどね)


 一家全員が集まる事に意味があるのだろう。

 れいさんのお父さんが、渋いお茶をぐいっと飲んで僕の手を取る。


「麗が集団ストーカーに遭って、就職先の寮までつけられて、もうどうしようも無くなっていた所を、感謝している」

「本当にそうよ、娘は、麗は声優目指して頑張っていただけなのに、あんな気持ち悪い連中に……保護してくれてありがとうね」

「いやまあ、そういう意味では、ここに匿ったのは僕の父さんで」「同じことさ」「しかも仕事まで、ありがたいわぁ、涙が出ちゃう」


 ちょっと大げさだな麗、

 れいさんのお母さんハンカチまで出して……


「ほんとに~、涼一くんが居てくれてるから~、安心して眠れます~」


 別に僕が、れいさんの部屋の前で守っている訳じゃないんだけどな、

 そうか、ご両親からしてみたら娘の安全確保が第一という訳でつまりなんだ、

 僕はそのきっかけというか、婚約とかには興味無いというか下手すれば聞かされてない、まであるな。


(ならば話を合せてしまおう)


 そして早く終わらせよう、

 だって眠いし、明日普通に学校だし!

 まさるくんも寝ながら大あくびしている、暇そう。


「去年から経理として大助かりみたいですよ、

 会社的にも、れいさんは欠かせないみたいなので、

 ありがたいのはこちら側です、でも父にはちゃんと伝えておきますね」


 僕もお茶を飲もう、

 あっ薄い、悪い意味じゃなく助かる!

 渋くて眠れなくなると困るからね、丁度良い感じ。


まさるくんの前には缶ジュース、知らないコーラだけど空けてないな)


 れいさんがご両親に話しかける。


「とりあえずは~、最低限バレないようにはしています~、

 ただまったく出ないのは不健康なので~、こっそり、こっそりと~、

 それでも~、もう前みたいなストレスは~、溜まってませんからぁ~」


 今度はお母さんが僕の手を握る。


「ほんっと遠藤さんは救世主だわ、こうして会わせてもくださるし」

「その、急に呼びだしたみたいな形で申し訳な」「ずっと会いたかったもの!」

「お、弟の、息子のまさるくんとも」「それはそこそこで良いわ」「はあ」「男の子だもの、ねえ? まさる!」


 寝たフリ、寝たフリっと。

 改めてお父さんが僕に頭を下げる。


「3年も経てば、ほとぼりも冷めるだろう、せめてそれまでは頼んだ」

「ええっとそのあたりの契約年数は僕の父さんに」「あら、3年間は息子さん、涼一さん次第だって」

「あっ愛理あいりさん、確かにそうですね、特に何もなければ間違いなく3年はウチに、居てもらおうかなって」


 なぜか照れてる、れいさん。


「ほんっとうに~、涼一さんには~、気を使って貰っていて~、幸せですぅ~」


 うんうん頷くご両親、

 今度はお父さんの方、秀夫さんまでハンカチを……

 涙なんて出てないだろうし、まあいいや、これで真夜中の顔合わせは終了だ。


「またお会いしたくなったら、こういった形で」

「ああ済まない、高校生なのにこんな時間に付き合わせて」

まさる、行くわよ、別々のタクシーにしても私たちの見送りくらいはしなさい!」


 背伸びするまさるくん、

 結局、ストーカー被害者の娘を、

 僕の父さんの会社がタワマンで保護してるって話で終了か。


(でも被害者家族としては、大変だあ)


 僕も気を付けてあげないと、

 ということで29階のマイルーム玄関へ、

 まさるくんはその手にしっかりと未開封なコーラの缶を、お持ち帰りか。


「エレベーターまでお見送りします」

「ところで涼一君」「はいお父さん」「嬉しいねえ」「え?」

「子供は3人は頼む」「えええ」「そうね、男の子2人と女の子1人、逆でも良いけれど」


 もうそんな話になってるのー?!

 れいさんは、にっこにこの笑顔だし!!

 そしてエレベーター前へ、まさるくんも乗って隅っこでカド見てる。


「それでは娘を頼んだ、好きにしてやって欲しい」

「麗、いいこと、しっかり抱きついて放すんじゃないわよ?」

「わかってるって~、それじゃあまた~」「あは、はははは……あっ!!」


 僕の感嘆と共にエレベーターが閉じた。


「涼一く~ん、どうしたの~?」

「……れいさんのお母さん、愛理あいりさんのバッグに」

「バッグに~?」「見てはいけない物を、見てしまった……」「???」


 そう、僕は確かに見た、

 あれは……横浜のJリーグチーム、

 そのマスコットキャラクターが付いていたのを!!


(れいさんのお母さん、鞠サポだったのかあああああ?!?!?!)


 うーーーーん……どうしよう。

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