第59話 ケイさんと陽菜ちゃんはテクニシャンらしい
カコーーンッッ!!
「strike!」「やったわね。おケイさん」
「リョーイチ、high touch!」「はいはい、おめでとう」
「これでスコアもリョーイチを抜きマシタ!」「じゃあ次はお姉さんの番よ」
というここはボウリング場、
某ラウンドなんとかという場所だ、
途中でUFOキャッチャーとか見えてちょっとテンション上がった。
「行くわよ……それーっ!」
カーブを描いたボールは……!!
……カッコーン!!
「あー、9本だわ」
「惜しいデース、でも綺麗なformデシター」
「ていうか陽菜ちゃん、そのボール重く無い?」「腕力あるわよ」
着ぐるみのプロフェッショナルだからね、
あれって中の人が相当大変であろうことは、
観に行っているJリーグチームの試合で毎回、感心させられている。
「2投目えいっ!」
カコーン!
「おお、スペア」
「的確デスネー!」
「ボールが曲線描いてましたね」「テクニシャンですもの」
やはりただの小学生じゃないか、いや大人だし。
「体力もあるんでしたっけ」
「リョーちゃんぐらいなら押し倒して好きに出来るわよ」
「いや体重が軽いから持ち上げたらすぐでは」「関節技って知ってる?」「OH! Submission!!」
サブミッションって!
「そんなことも出来るんですか」
「痴漢の腕の骨くらいは折れるわよ」
「そんな目にあった事が」「5万円払うから後ろから服の中に手を入れて全身まさぐらせてくれとか」「あっ僕の番だ」
爪を切れってこういうことかあ、
いやボウリングの話ね、確かに伸びてたら危ない、
割れちゃうら、ということで投げる……うん、7本倒れた。
「左右に分かれちゃった」
「Splitデスネー」「2本の方を狙おう」
「両方狙ってクダサーイ」「ケイさん出来るの?!」「technicianデスカラ!」
どうやら2人ともテクニシャンらしい、
まあいいや、と狙って投げたボールは……
綺麗に真ん中をスルーしてしまった、ガーターみたいなもんだ。
「デハ、もう一丁ストライクを狙いマース!」
……ということで総合結果は、
ケイさんと陽菜ちゃんがまさかの同点、
僕は3位でした、でもまあ楽しかったからいいや。
「じゃあリョーイチ」「はい」
「近いウチに添い寝デース」「だったら陽菜ちゃんもでは」
「良いわよ、私とおケイさんでリョーちゃんを挟むわ」「またですか」
れいさんは組み合わせが何種類とか言ってたけど、
同じメンバーで固定っていうケースもあるんだな、
まあいいや、近いうちって言ってもはっきり日時の指定までは無いし。
(うやむやにする事も可能だよね)
ということでボウリングを楽しんだあと、
UFOキャッチャーも少し楽しむことに。
「リョーイチ、jumboなヌイグルミがアリマース!」
「ケイさん欲しいの?」「リョーイチから貰えるなら何でもOK!」
「ええっと、じゃあこっちの、お好み焼きコーラでも」「一緒に呑みまSHOW!」
陽菜ちゃんはコスプレ衣装に夢中だ、
ってUFOキャッチャーでこんなのまで取れるんだ。
「ねえリョーちゃん、この魔法少女衣装、私にぴったりじゃなーい?」
「着ぐるみだけじゃなく、こっちのショーまでやりたいんですか、ってこれサイズが」
「あー、ちょっと合わないかもね、でもレイレイならカスタマイズしてくれるかも?」
そんな器用な裁縫できるんだ。
「って本当に欲しいんですか?」
「魔法少女に添い寝とか、して貰いたくなーい?」
「あっアニメのフィギュアが、こっちは取り易そう」「んもう」
といったデートを楽しんで、
社用車に戻ったところでひとつの疑問が。
「夕食って、今日は陽菜ちゃんの当番じゃ」
「仕込みは終わらせたから、後は凪っち&はしもっちゃんが仕上げてくれるそうよ」
「そこは協力制なんですね」「7人分ですもの」「僕も手伝わないと」「皿洗いねっ!」
ケイさん運転でラウンドなんとかを出ると、
しとしととした雨の中、タワマンへと戻ったのだった。
(それにしても、前回の凪さんといい今回の2人といい……)
社用車をこんな使い方して良いのだろうか???
まあ今更か、別に車に社名が書いてある訳じゃ……あったらどうしよう。




