第58話 友人はサッカー以外も興味あるらしい
「プロレスかあ、てレスラーがウチの試合に挨拶に来てたじゃん」「あ、小林君、そういえばそんなことあったね」
「テレビで、BSやCSでやっている長時間の試合をたまに見るけど、何気に試合の組み立てに興味がある」「中川君はそこ見るんだ」
「5才くらいのとき、アウェイの千葉戦でスタジアム横の広場でやってたの見てた!」「大森君、よく覚えているね」「うっすらと記憶が」
テストが終わりランチタイム、
プロレスの招待券貰える話をしたら、
まったく興味が無い訳じゃないのかな?
(とはいえまだ誘ってはいません)
ちゃんと友達を呼べるかどうか、
自分が見てつまらなかったら申し訳ないからね。
「それより涼一、今日の弁当はちゃんと母さんっぽいな」「小林君そう見える?」
「今日のウィンナーはちゃんとタコさんで、キュウリにまで顔ついてるし」「うん中川君、びっくりした」
「かなり器用なお弁当だけど、料理マニア?」「まあお手伝いさんの最年長ではある」「それでかあ」「うん、美味しい」
陽菜ちゃんの手造り弁当は、
友人にも僕にも大評判だねっ!
脚立に乗って器用に造ってくれたもんだ。
(ハードル上がったな、明日のれいさんの弁当は、どうなることやら)
日の丸弁当でも文句は言えないけど、
いやさすがにウメボシの所がのど飴とかだったらちょっと言う、
もし言えなかったら弟の大くんに愚痴ろう、汚部屋に入れてくれるかな。
「それで涼一、優斗、和樹、テストも終わったし、ウチでの勉強は来週水曜とかどうだろう」
「あーうん、僕は良いけどみんな部活や、午後に決まる委員は、中川君とか」「どちらもパスの方向ですね、和樹くんは」
「とりあえず今の所は水曜で構わないよ、予定が変わったら連絡すれば良い話だし」「よし、じゃあウチにとりあえず伝えておくよ」
早速、友達の家でお勉強かあ、
サッカー以外の興味とかも見てみたいな、
いやもちろん共通の応援するJリーグチームの話もしたいし。
(って、勉強に行くんだよな……???)
まあそのあたりは、
行った時の流れに身を任せよう。
ということで午後の委員決め、その最中に雨が。
(風はそれほど無い、春の嵐にはならなそう)
ということで本日の学校も終了、
放課後、先に景香お姉ちゃんが駆けて帰った後ろ姿をこっそり見送ったのち、
折り畳み傘をさして校門をでると、まーたウチの社用車がやってきた、運転しているのは……!!
「ハーイ!」
「ケイさんじゃないですか」
「私も居るわよ」「あっ子供だ子供だ」
助手席に小学生が居る、
いや陽菜ちゃんまさにそんな可愛さ、
服は一応、大人っぽくしているつもりだろうけど、こんな小学生まあまあ見る。
「リョーイチ、乗って乗って!」
「んもう、わざわざ迎えにくる程の大雨でも無いのに」
「リョーちゃん、後ろでもちゃんとシートベルトはするのよ」「わかってますって」
ってこれ、
素直にウチへ帰る気がしないんですが、
学生服の僕を連れてどこへ行こうとしているんだろう。
「ジツはリョーイチ、HINAがアピールしたいそうなのdeath!」
「だからその発音! って陽菜ちゃん、いったい何をしたいんですか」
「私が、この丸瀬陽菜がお姉さんだっていう所を見せてあげるわよー!」
なんだか張り切っている。
「ええっと15歳が行っても大丈夫な所ですよね?」
「問題nothing! 楽しいデスヨー、遊びまSHOW!」
「リョーちゃん、これ」「えっ? あっ爪切り」「切っておいて、足元に落としても平気よ」
なんだろう、ちょっとヒントを貰ったぞ、
ええっと遊びに行く所で爪を切らないといけない、
指を使う? 魚釣りとかじゃないよね雨降ってるし。
「ていうか景香お姉ちゃんとすれ違いませんでした? 拾わなくていいんですか」
「scheduleがありマース!」「電話番のバイトよ」「あっそうか、ってそう言う2人は」
「モウ上がりデース」「私はリョーちゃん優先だからね、今日はもう平気よ」「そ、そうですか」
昨日は凪さんにカラオケボックスへ拉致されたけど、
今日は雨の中、2人にどこへ連行されているのだろうか、
とえりあず爪は切るか、そんなに伸びてはいないのだけれども。
「陽菜ちゃん、足の爪は良いですよね?」
「暇なら切ってても良いけど」「必要性は無いと」
「リョーイチ、MEに勝ったら添い寝してあげマース」「いやそんな、負けたら」「添い寝してクダサーイ」「一緒じゃん!」
繁華街に出てきた、
そして立体駐車場へ、
ってここ、繋がってる建物が……あっ!
「なるほど、ここかあ」
そう、僕が連れて来られた場所、それは……!!




