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遠藤の部屋にはヤベエお姉ちゃんが6人も来るらしい  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第二章 ついに始まった高校生活!

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第57話 以前の工場はカオスだったらしい

「へえ、えみとさんの実家の工場、外国人が沢山入るまではそんな感じだったんですか」

「そうなのよ、単純作業のラインだから誰でも出来ると思ってたら、その『誰でも』の水準に無い人とか」

「あれですよね、普通の人に来て欲しいのに普通の人が来ないみたいな?」「ふっ……言い難いけど、そうね」


 今朝の登校は今日の僕係であるえみとさん、

 ジョギング姿で一緒に歩いてくれている、散歩ペース、

 ちなみに景香お姉ちゃんも居るが今日はおとなしめ、えみとさんに歩きスマホを注意されたからね。


「言葉の通じる日本人ですよね?」

「それがある意味、言葉の通じない日本人なの」「つまりは」

「ネジの箱、9つに分けてあるけど中央あけて時計の反対周りで取って混ざらないように気を付けて、って伝えたとするわね」


 工場見学で見たけど、

 単純作業って言っても憶える行程は4つくらいあったりする、

 まあ普通は1日もやれば慣れる内容だった、そう、普通であれば。


「うん、ベテラン職人さんが凄い速さでやってたやつですよね」

「でもね、そう伝えたのに時計回りやでたらめな順番でやっちゃって、

 無理矢理はめちゃったり、終わると箱のネジが全部混ざってたりとか」「それはやばい」「しかも大の大人がよ」


 工場見学では言えなかった話というので、

 何かと思ったらえみとさん、何やらヤバ気なお話だな。


「ちゃんと説明してるんですよね?」

「ええ、考えられるのはまず性格的に『適当にやっていいでしょこんなの』て思ってる」

「いや工場のエラーは致命的じゃ」「最初から見下しているようなものだから言ってもきかない」


 立派な職人作業だと思うけど、工場の仕事も。


「他には」「聞こえているけど理解していない」「頭が悪いってことですか」

「というか居るのよ、音は聞こえている、聴力検査は普通に合格、でも言われている日本語が理解できない」

「さっきも言いましたけど日本人ですよね」「例えば『回らないネジは押し込まないで下さい』が『回らないネジはゴニャゴニャゴニャ』て脳が処理出来てないみたいな?』


 なんだか工場の闇だな、

 いやもちろん工場によるというか、

 工場に限った話じゃないだろうけど。


「聞き直せば良いのに」

「こういう職場って聞き直しにうるさい人が多いのと、再度聞き直しても同じように聞き取れない、脳が理解できないことが多いみたい、そういう人は」


 生き難そうだ。


「しっかり集中して聞けば」

「それが出来ないから」「あっ景香お姉ちゃん、お友達だよ」

「あっおはよう志保ちゃん、ひろみちゃん」「おはよう」「イトコくん今日は別のお姉さんと一緒?」「はい、ウチのお手伝いさん」


 ということで、

 ここからはえみとさんと2人だ、

 お姉ちゃんの友達に軽く会釈してから距離を取る。


「ふふっ、お手伝いさんね」

「そう言った方が早いし誤解がないかなって」

「私は勘違いされたいわ」「いやまだ、誰も選んでいないし」


 で、何の話をしてたんだっけ?


「とにかく外国人を大量雇用できるようになって、

 作業も半数は日本語通じなくても、もう半数は通じるから、

 それで伝言して貰えば内容的に作業の理解は容易だから、トラブルは大幅に減ったのよ」


 以前の工場は日本人バイトでカオスだったのが、

 外国人技能実習生という名目の労働者でスムーズになったのか、

 日本語が通じない外国人はトラブルになりそうだけど、逆もあるのかあ。


「ラインが新しくなった以外にも、そういう変化があった訳ですね」

「全て涼一君のお父さんのおかげよ、本当にありがとう、工場が生き返ったわ」

「僕にお礼を言われても」「それでね、ウチの職人にプロレスラーが居るの」「……話がとびますね」


 日本人だとガタイの良い男性が多かったからなあ。


「それが近くのプロレス会場で月1くらいで試合してるのよ」

「あっ、夜中に見に行った所の」「招待券あるから一緒に行かない?」

「良いですね、Jリーグの日と被らなければ」「ふふ、楽しみだわ、最前列で観ましょう」


 話の目的はこれだったのかな?

 長い前フリだったなあ、まあいいや、

 こういう機会がなければプロレスって見るタイミングなかっただろうし。


(……あっ、2人っきりで観たいのかな?)


 ちょっと確認してみよう。


「他に誰か誘いますか?」

「……そうね、人は多ければ多い程、団体側は喜ぶわね」

「招待券でもですか」「ほら、選手もやる気が出るし、グッズが売れるかもだし」


 小さい規模だと大変だあ。


「わかりました、他でプロレス好きそうなのは……」

「涼一君のお友達も呼ぶ?」「それはまだちょっと早いかな」

「お勉強会で会ってからとか、かしら」「そうですね、あと僕がプロレスを見て、友達におすすめできるかっていうのもあるし」


 いやほんと、

 婚約者だからっていうのもあるけど、

 僕の知らない新しい風がいっぱい吹いてくる感じだなあ。


(逆にJリーグ観戦も、楽しんで貰えると良いのだけれども)


 このあたりも、

 そういう相性の良さも、

 婚約者(結婚相手)選びの参考にして良いよね?

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