第50話 アメリカンメイド爆誕らしい
「涼一く~ん、朝ですよ~」
「ん、んー……あ、明るいっ」
「早く起きないと、圧し潰しちゃいますよ~」「!!」
慌てて起き上がる僕!
あぶない、とんでもない肉の塊りが上から覆いかぶさる所だった、
下手すると永眠しかねない、という恐怖心により一気に目が醒めた。
「おはようれいさん、えみとさんは」
「ジョギングに出たわよ~、一緒に行く~? て聞いたら~、『んーーー……』て言っていたわ~」
「えっ僕が?!」「だから~、起きるまで私が~、密着して添い寝を~」「うそーん」「さっき離れましたが~」
ということは、
つつつつい、さっきまで?!
「ええっと、今日はなんだっけ」
「食事はけいさんで~、涼一くん当番は私ですね~」
「じゃ、じゃあもう起きるから」「もう少しで朝ごはんですね~」
あー、朝からドキドキしている!
心臓に悪い起こし方するなあもう、
なんとなく、れいさんのぬくもりの残り香が……よし、目を覚まそう!
「とりあえずメールを……ん?」
スマホに父さんから何か来てる。
『元メイド長は処分しておいた、許してやってくれ』
な、何をしたんだろう、
もう辞めたはずなんだけど、
その上で処分って……まあ『消した』とかじゃ無いのは確かだろうけど。
(許すも何も、もう会わないし)
最後に余計な事をしちゃったよねっていう、
まあそれはともかく登校に備えて準備しなくちゃ、
まずはおトイレ、って部屋を出るといきなり待ち構えていた景香お姉ちゃん。
「涼一、おはよう」
「おはよう、待ってたの?」
「隣だからね」「物音でわかる感じかあ」
とまあ色々やって、
えみとさんが戻ってきたタイミングで朝食だ、
コーンスープと揚げ物の匂い、ええっとこれは……
「good morning リョーイチ!」
「ケイさん、そ、その格好はあ!!」
「アメリカンメイドね、sexyな感じデショ?」
どこの夜のお店なの、
ってケイさんってそういう所で働いてたんだっけ、
じゃあ当時のお店のをパクってきたとか?! いや変な露出はしてない、よねコレ。
(うん、景香お姉ちゃんと行ったアメリカンパイのファミレスと、どっこいどっこいなコスだ)
それでもケイさんのスタイルが良いから、
十分にその、なんていうか、ある意味で迫力がある。
「それはそうと今日の朝食は」
「コンソメサラダにコーンスープにオニオンリングにピザトーストでゴザイマス」
「いや最後なに語尾に、って揚げた玉ねぎの匂いかあ」「野菜は今、腐る程ありマース!」
それでこういうメニューか、
うん、嫌いじゃない、ってじゃあお弁当は?!
「ランチボックスはフツーにライスですよー Don't worry!」
「あっはい、ライスだけぎっしりとかじゃないですよね、さすがに」
「ウメボシくらいは入れてありマース」「日の丸弁当?!」「うそうそ、フツーにウィンナーとかヨ」
とまあ、みんなで朝食をいただきますしたのですが、
会話はやはり景香お姉ちゃんと、今日の学校について。
「ええっと今日はまず身体測定だっけ」
「そうね、あとは校内案内に委員会決めとか」
「授業はまだ先かな」「木曜にかららしいわよ」
この話に入ってきたのは、やはり陽菜ちゃん。
「自己紹介はもうやったの?」
「入学式後のホームルームで、まあ僕は普通に好きなJリーグチームについて」
「釣れた?」「うん3人程、っていうか最初に教室入った時に、すでに見つけちゃって」
れいさんも話に加わる。
「高校生活~、懐かしいですね~」
「れいさんは人気あったんでしょうね」
「男子生徒は~、胸にばかり目が~」「あっ、うん、ごめん」
ここは男子を代表して謝っておこう。
「いえ~、今日は学校まで車でお送りしましょうか~」
「ええっと、普通に歩いて行くから大丈夫、れいさんも無理にママチャリとかでついて来なくても平気です」
「陽菜さんのバイクを~、お借りしましょうか~」「いやそれバランス的に大丈夫なの」「安全運転ならば~」
……ちょっと見てみたい気も、
しないでもないけど、ここは断っておこう。
「涼一は私と手を繋いで登校するから大丈夫、ね?」
「いやそんな、学校とかで噂されると恥ずかしいしぃ」
「イトコだから大丈夫よ」「いや、いちいち言い訳するのが」
とはいえ、
これから平日毎日って考えると、
距離感とか考えた方が良いのかも?
「じゃあこうしましょう」「はい陽菜ちゃん」
「私が女子高の時の制服で一緒に学校まで行くっていうのは」
「それはそれで悪いうわさが立つからやめてー!!」「ふふふっ」
今、笑ったのは凪さんです、
いや、えみとさんも笑顔だけれど。




