第40話 あんまり無理に誘わないで欲しいらしい
「よし、四大チェーンはこれで制覇だ」
父さんの会社の車、
実はタワマン側にもあるらしく、
それに乗って運転はケイさん、助手席は僕、後ろは陽菜ちゃんとれいさん。
(シートベルトはしっかりしております!)
四人でお昼に出たのは、
まず周辺にあるハンバーガーチェーン巡りをするためだ、
マックにゼッテにモスにキング、そこで僕らの分の昼食を済ませた。
(夕方はレストランがあるからね、そんなに食べすぎては無いよ!)
どっちかというと場所の確認が目的だったからね、
人によっては食べないでスルーした場所もある、それよりも、
そういったお見せを巡った理由はとある目的があって、と到着したのは……!!
「arrival!」「うん、父さんの会社、登記上の正式な」
「さすがリョーちゃんね、日曜はどっちみち閉まってる日だから誰も来ないわ」
「でも、れいさんの弟さんは住んでるんだよね」「涼一さ~ん、しぃーーーっ、です~」
埋立地の規制で住居に出来ないんだっけ、
こっちの社用車もちゃんとある、合計2台か、
みんなで旅行に出るときに両方使えば遠出できるな、倫理的にどうって話はあるけど。
『クリティカルヒット・ザ・ワールド』
その会社、
外観はどう見ても普通の家なんだけど、
入るとやはり会社っぽい、れんさんが扉を開けると奥へ向かってれいさんが。
「大~、来たわよ~」
……返事は無いな、
と思ったられいさんがスマホを確認する。
「私だけ来てだって~」
「あっ、なにか所用、私用でも」
「オトコノコデスカラネー」「でも行くって連絡はしてあったんでしょ?」
陽菜ちゃんの言う通り、
昼食にハンバーガーやポテト色々買って、
みんなで持って行くと……彼って引きこもりだったんだっけ。
(両手にテイクアウトを持って、奥へ行った)
ここから先は姉弟の世界だ。
「リョーイチ、やさしいデスね」
「いや、一応は社員なんだし、ってアルバイトだっけ」
「まだ来て間もないし、れいれいのストーカーもここには勘付いて無いでしょ」
だから今ならまだ大丈夫と、
会社がやってないはずの日曜日でもあるから、
本来はここって住んじゃいけないエリアでもあるし。
(ストーカーから逃げる場所には最適だな)
しかもこっちはダミーか。
「それえ、やっぱり大くん、寂しくないのかなあって」
「だからMEたちが定期的に様子を Lookしマース、駅前に定食屋もアリマスカラ!」
「それにあんまり親密になるとリョーちゃん、嫉妬しちゃわない?」「いやいやそんな」
でもまあオフィス恋愛までは止められないけど。
「リョーイチ、カレを今夜のrestaurantに呼ぶのはサンセーdeath! が」
「相変わらずその発音」「マサルが行きたがるかはまた別のおハナシデース」
「あー、それもそうか」「でもリョーちゃんがどうしてもって言うなら来ると思うわよ」
とか話しているうちに、
ハンバーガーのデリバリーを届けたれいさんが戻ってきた。
「どうだった?」「汚部屋でした~」
「そうじゃなく今夜のパーティー、レストラン」
「気は進まないけど、今回は、今夜は来てくれるって~」
面相臭そうな子だな、
でも気持ちはわからないでもない、
あんまり無理には誘わないようにしよう。
「じゃあ今後は無理強いは出来ないね」
「時間に間に合うようには1人で来るって~」
「あー入構証あったっけ」「一応は持ってますね~」
なら下まで迎えに行かなくて平気か。
「ちなみにREI、リョーイチがマサルにNTRを心配する可能性が有りマース」「ちょ」
「そうね、リョーちゃんの婚約者が大くんに寝取られる心配とか無いかしら?」
「何の確認ですか2人とも」「大丈夫ですね~、弟の好みは~、アニメの劣等生のピクシー・ミッ●ガルドですから~」
えっ、誰ええええええええ?!?!?!
「じゃあ戻ろう」
「あっ、ハンバーガーありがと~と言ってました~」
「帰りに凪さん達にも買って帰る?」「もうお昼は済ませてるかと~」
各自、自由に食べる日だからね日曜日は。
「マサルは、私たちのコトはアニメキャラで呼んでマシター」
「えっ、例えばケイさんは」「よく知りませんが『八宮め●る』だソーデス」
「私は『ベア●リス』ですって、別名『ベ●子』、画像検索したら『あー……』てなったわ」
車の中で、
僕もスマホで調べてみよう。
「ちなみにれいさんは」
「私は~『お姉ちゃん』て呼ばれてますね~」
「そりゃそうか」「実の姉弟ですから~」「アニメキャラに例えて言う必要は、無いか」
僕が何て呼ばれるかは、
怖くて聞けないなあ……。




