第39話 日曜の朝食は1人1個らしい
「おはよう涼一くん」
気が付くと朝、
いや時計を見るともうすぐ10時か、
寝すぎちゃったな、両脇で寝てた2人も、もう居ないし。
「おはようございます、凪さん」
「HEY! リョーイチおはモーニング」
「リョーちゃん、ぐっすりだったから先に起きたわよ」
昨夜添い寝をしてくれた2人も入って来た、
と思ったら残り3人もぞろぞろと、最後は景香お姉ちゃん。
「おはようです~」
「ふふ、みんなで朝食を作ったわ」
「涼一のよ、はいおむすび、1人1個握ったのよ」
トレイに大皿が、
そこに並んだ6つのおむすび、
あと味噌汁もあるね、良い匂いだ。
「まずこれが私、明太子のおにぎり」「凪さんのはこれですかぁ」
オーソドックスな感じ。
「リョーイチ、私のはローストビーフよ!」
「肉巻きおにぎりですね、これはこれでケイさんぽくて良いかも」
朝にはちょっと重そう。
「この陽菜お姉さんのは中身はなんと! かにかまマヨネーズよ」
「ええっと、シーチキンで良かったのでは」「ひと手間かけたかったの!」
横にたこさんウィンナーがついてる。
「わたしのは~、ゲーミングおむすびです~」
「カラフルですね」「青のりとか~、ゆかりとか~」
「七色のおにぎり、初めて見た」「基本は塩おむすびですよ~」
ゲーム好きの、れいさんらしい……のかな?!
「ふふふ、私のは労働者の味方、たくわんよ」
「それって、おにぎりの横に沿えるものなのでは」
「あえて主役の具材にしてみたの、美味しいわよ?」
これはこれでアリか。
「そして涼一、これは私の実家の梅干しよ」
「あっ、確か、やたらでかい」「だからおむすびも大きめ」
「ちなみにこの味噌汁は」「それは公正を期すため、市販のあさげよ」
いや公正って、
公平に1人1個のおむすびで勝負って感じなのか。
「んっとまあ、いただきますけど、みんな朝食は」
「もうとっくに適当に頂いたわ」「MEはコンビニのピザdeath!」
「私はゼリー飲料で平気よ」「わたしは~、おむすびの失敗作を~」「ふふ、ご飯とあさげとたくわんで済ませたわ」「私は実家の野菜を適当に」
けいとさんがお茶を淹れてくれる、
みんなの作ってくれたおむすびかぁ、
別に審査とか順位とかつけなくて良いよね?
(ここは、まんべんなく食べよう)
ていうかよくよく考えたら量多いな。
「では、いただきます……うん、どれも美味しい!」
ていうか、
6人の女性に見つめられて食べるの、
なんだか緊張するな、メイドと違って婚約者だし。
「それで涼一くん」「リョーイチ、どう?」
「お姉さんの、なかなか良くない?」「いかがでしょ~か~」
「ふふっ、美味しそうに食べてくれるわね」「それで涼一、一番は」「全員同点、満点です!」
まだ全部食べきってないけど、
もうそれでいいや、日曜日くらいは平和的に。
「涼一くん、一番美味しいって言ってくれた人と今日」
「デハ、リョーイチはトゥデイ、みんなとってことで?」
「リョーちゃんの奪い合いで大変な事になっちゃうわね」
勝手なこと言っちゃって。
「では~、1時間ずつ分けましょうか~」
「ふふ、私は傍にいられるなら、何でも良いわよ」
「涼一、そこは空気を読んで、あえて1人を選んでみたら?」
やっぱり1位に僕の独占権ってか。
「みんな今日はお休みなんだから、僕も1人で過ごすよ」
「では涼一くん、お昼ご飯は」「1人でぶらっとマックでも行くかも行かないかも」
「ナラ、ハンバーガーのキングに行きまSHOW!」「陽菜ちゃんと行ってらっしゃい」「えっ指名?!」
僕は行かないけど!
「では~、ご一緒にテレビアニメでも~」「あっ録画したニチアサ観なきゃ」
「ふふっ、涼一君、またポールダンス見に来る?」「自室でのんびりしています」
「涼一、みんな涼一と」「僕は僕で、みんなを変に縛りつけたくないから、今日は僕を自由にして」
日曜日は、
基本、そうしよう。
「わかったわ涼一くん、でも今日の夕食だけは」
「タワマン内のレストランでパーティーだっけ、それは参加するよ」
「良かった」「あっでも、その前に提案なんだけど、ええっと、れいさん」「はい~」
とまあ、
僕は『とある提案』をするのでした。
「では~、これから~」
「れいさんも来るよね?」
「……おそらく今のうちなら大丈夫かな~と~」
今のうち……???




