第3話 目のやり所に困るお姉ちゃんも居るらしい
「ダイニングだ、キッチンエリアと区切られているがほぼ同室だ」
「あっ、すでに昼食を作ってくれているんですね」「すまない、ちょっと良いか」
「はい~、ちょっと火を止めますね~」「あら遠藤さん、朝食は済まされたのですわよね?」「ああ、息子とファミレスでな」
もうすぐ午前11時か、
そしてやってきた女性ふたり、
うっわ、1人はエプロンが凄いことになっている、立体的に飛び出している。
(目を逸らして、っと)
となりの女性はアダルティな感じ、
ふと後ろを向くとこっちはお尻が大きい、
いや本当、目のやり場に困るので頑張って顔だけ見よう。
「涼一、紹介しよう、まずこちらが野沢麗さんだ」
「よろしくお願いしますね~」「あっはい、遠藤涼一です、よ、よろしく」
「彼女は22歳で経理だ、きちんと資格も持っている、ウチの税金的な事もやって貰う」
声が綺麗なおさけにそばかす眼鏡、
そして胸だけが異常に大きい、でけえ、
おじぎをされたが、そのなんだ、揺れるのを見ずにつむじでも見ておこう。
「色々と~、地味な私ですが~、涼一さんのお世話を~、させていただきます~」
「う、うん、お世話されさせて、いただきます、その、無理のない程度で」「はい~」
「涼一、父親としてアドバイスしよう、胸が大きいというだけで選ぶのは失礼だ」「いや何を選ぶの」
まあ言いたい事はわかるが、
本人の前で言って良いことなんだろうか、
野沢さんはにこにこしているけれども、よし、視線を次に移そう。
「そしてこちらが橋本園美渡さん、総務だ」
「うふ、よろしくね涼一君、いま15歳?」「は、はい」「私は21歳だから6つ年上ね」
「彼女はいわばなんでも屋だ、それは世話係でも同じで、涼一が頼んで誰もやらない場合は彼女がやる」
そんな立場なんだ。
「いいの?」「ええ、あんまり無茶なお願いは無理だけれども」
「世話係に何を頼んでも良いが常識の範囲内でな、あまり酷いと普通に叱る」
「いやそんな父さんに叱られるようなお願いは」「もちろん信頼しているが、相手が若い女性だからな」
若いって言われても、
15歳の僕から見て21~25歳は結構な年上だ、
それでもまあ、変な言い方をすれば許容範囲内ではある、って何のだって聞かないで。
(これまでで橋本さんが、一番年上に見える)
青いチャイナドレスっぽい服装は趣味なんだろうか、
この滲み出てくる色気も、これもこれで目のやり所に困る、
父さんがたまたま入った『夜の中華料理店』で見つけて連れてきたんじゃないかって感じ。
「涼一、父親としてアドバイスしよう、尻が大きいというだけで選ぶのは失礼だ」「だから何を選ぶの」
「あの、私、趣味がポールダンスで」「あっ、大人のお店の」「立派な競技、スポーツですよ、真面目な」
「ご、ごめんなさい」「それで自室にポールを立てさせていただきました、軋みとか聞こえたら教えて頂ければ」「設置時には大丈夫と言われたらしい」
父さん公認か、
だったら僕は何も言うつもりは無い、
さすがにドシーンとか倒れた音がしたら心配するけど。
「涼一もう良いな、では2人とも料理の続きを」「「はい」」
うん、やはり橋本さんのお尻が凄く突き出ている。
「では涼一の部屋に案内しよう」
「僕の部屋、荷物はもう」「運び入れてある」
「あっ、お風呂が!」「風呂も2つあるぞ」「えっなんで」
見に行くと『凄く大きいお風呂場』と『大きいお風呂場』があった。
「片方を女湯、もう片方を男湯ということだ」
「あっ、そうした方が良いですよね、じゃあ男湯の掃除は僕が」
「いや、当然世話係がするだろう」「えええ」「お風呂が2つあるのは2世帯同居のパターンを見越した設計だ」
なるほど、
これだけ大きいとね、
そして奥へ、って扉にすでに名札が貼られてたり吊り下げられている。
「寝室は8つですかあ」
「涼一の向かいは空きだ」
「父さんの部屋は」「別である、その話は後だ」
ちゃんと鍵がかかる、
入ると元の、昨日までの屋敷から運ばれた荷物が!
ベッドは新しく大きくなっている、いやすえげ広い部屋だ。
「外は……遠くに海が見える!」
「服はウォークインクローゼットに入れてある」
「そんなのまで、いいの?」「全ての寝室にある」
覗くともうここだけで住めそうだ、コンセントもあるし!
それはそうとテレビはちゃんと設置してくれてあるみたい、
つけるときちんと見られる、ケーブルテレビにも加入してるみたい。
(有料チャンネルの契約もそのままだ)
そう、15歳以上は湯気が消えるアニメ専門チャンネルとか。
「それで涼一、お世話係があと、もうひとり居る」
「あっはい、どこに」「隣だ」「この部屋の、隣に?」
「ああ、涼一のよく知っている相手だ」「えっ、昨日までのメイドが1人残留?」
みんなお別れって聞いてたけど。
「会えばわかる、行くぞ」「はい」
ということで父さんと隣へ移動、
まだ名札みたいなのはついてないけど、
ドアノブカバーはあるな、父さんがノックする。
「はい」「涼一を連れてきた」「どうぞ!」
あっ、この声は、ひょっとして……!!
ガチャッ
「さあ涼一、憶えているか」
「う、うん、もちろん……景香お姉ちゃん」
「久しぶりね涼一くん、ううん、涼一」「6年……ぶり、かな」
幼馴染との再会である。




