第122話 やはり羨ましいらしい
「という訳で映像ミュージアム、みんなとも行きたいんだけど」
「それは良いですね~、人の少ない時間帯ならご一緒したいです~」
「ふふ、私はいつでも付き合うわよ、映像に囲まれて食べるラーメン、興味があるわ」
夜、じゃんけんで勝ちあがった今夜の添い寝は、
爆乳&巨尻もとい、れいさんとえみとさんのおふたりだ、
この組み合わせ、色々とヤベエのだが、今は就寝直前のトークタイムである。
「時間を見て、順番に1人ずつと行った方が良いのかな、やっぱ」
「嬉しいですが~、涼一さ~ん、6回も観て飽きませんか~、さすがに~」
「うーん、そこはまあ、毎回相手が違うとそれはそれで新鮮とでも言おうか」
反応が違うと見方も変わるかも?
「ふふ、私も涼一君と一緒だったら、どこでも楽しめるわ」
「はい、でもさすがにコブラツイストはもうやめて下さいね」
「聞き分けの無い事を言わなければ大丈夫よ」「それで、他のデート場所なんですが」
ベッドで情報収集、
特に絶賛ストーカー対策中の、
れいさんは行く場所に気を使う。
「はい~、どこへ連れて行っていただけるのでしょうか~」
「逆にこういう所は嫌っていうのがあったら、ほら、僕が行きたい行きたい言ったら断り難いかなって」
「やっぱり~、人ごみに突っ込むような場所ですね~」「あー、人酔い?」「胸を触られますからぁ~」
そんなにか。
「やっぱりそういう経験が」
「街中だとすぐ逃げられますが~、電車でも多いですね~」
「えみとさんもやっぱり」「私の場合はお尻ね」「あー」「ふふっ」
さすがに遊園地とかは大丈夫だよね?
変なおっさん1人で来てたりとかしなきゃ……
まあ行くなら平日テストが終わった午後からとかかな?
「うーん、人が少ない遊園地、とか」
「埼玉に~、いくつかありますね~」
「あと千葉の観光牧場も楽しいわね、ふふ」
あー、あの動物と触れ合えて、
ジンギスカンと巨大迷路で有名な。
「日曜日、凪さんにお任せでどこか連れて行かれるんだけど、そういう場所の可能性も」
「羨ましいです~、涼一さんを~、1日自由に出来るなんて~」「えっそんなにぃー?」
「ふふっ、そうね、ただ私だと丸一日、ジムに付き合わせちゃうかも」「それはそれで、まあ、たまになら」
……なんだか僕とのデートが、
父さんの会社の保養特権みたいだな、
いや喜んで貰えて息抜きになるならそれで良いけど。
「れいさんが今、一番行ってみたい場所はどこかな?」
「ん~っと、気になる居酒屋が~」「じゃあ個室貸切で」
「いえその~、20歳の頃、アルバイトしてたお店なんですが~」
おすすめのメニューとかあるのかな?
「どんなお店?」「そこスマホで注文するんですが~、お好きな値段でチップを払えるんです~」
「払うと何か良い事でも」「いえ~、普通にお店の収入に~、ただ~、そのチップの注文画面に~」
「何があるの」「私が表示されているんです~」「えええ???」「両手にジョッキ持った私の画面が~」
……そりゃあチップ払いたくなるかも?
「それ良いの?」「バイト辞めたら~、普通は消しますよね~」
「お見せ側がね」「でも~、消して貰えないんです~」「うっわ酷い」
「噂を聞いて~、2回ほど言ったのですが~、次の更新で消すとか~、あ~忘れてた今度消すよとか~」
個人の肖像権を侵害してるね。
「酷い話だなあ」「だから~、2年経った今でも~、まだ使われているのか~」
「確かめに行きたいんだ」「ですね~」「それはちょっと酷いね、法的手段が取れるかも、一緒に行く?」
「ストーカーに~、張られているかも~」「あー、そこにも居るんだ」「ふふ、じゃあ私が行ってくるわよ」
って話が飛んじゃったな、
デートで行きたい場所じゃなく、
ちょっと個人的に行きたい場所の話になってる。
「えみとさんは今、一番行ってみたい場所は」
「ウチの工場ね、繁盛期は過ぎたけど手伝えることがあったら」
「実家に熱心ですね」「あと、もんじゃ焼きを食べに行きましょう」「良いですねぇ」「ふふ」
ケーキもいいけど、
やっぱ粉モンも良いよねっていう。
「ちょっと凪さんとのデートラッシュが続いてるけど、みんなの番も来るから」
「私は~、マンション内デートでも嬉しいですよ~」「ジムとか?」「シアターとか~」
「ふふ、この前は図書館で息抜きしてたわね」「あー、お茶飲めるんでしたっけ」「そういうスペースも~」
普通の区立図書館だと、
汚れるから駄目そうだけどな、
図書館デートかあ、そういうのもアリなのね。
「えみとさんは僕とすぐ行きたい場所は」
「そうね、思いついたら社用車で学校帰りに連れて行くわね」
「どことか」「後楽園ホールかしら、ふふっ」「あー、プロレス」
何度か連れて行かれたら、
僕でもハマってしまうんだろうか。
「わかった、参考になったよ」
「あと~、そうですね~、今から~」
「えっ、れいさん今からどこかへ?」
って、密着してきたあああ?!?!
「一緒に夢の中で~、デートしましょ~」
「いやそんな、夢の中へは入れないでしょう」
「こうたって~、ぴったりくっつけば~」「ちょ、緊張して眠れなく」「ふふ、じゃあ私も」
えみとさんまで、は、挟まれたあああ!!!
「ええっと、2人してそんなくっつかれると」
「では~、私に背中を向けてください~」「あっはい」
「後頭部のマッサージを~」「あっ、それ気持ちいい!」
魔法のテクニックで、
あっという間に眠りに落とされたのだった、
おやすみを言う間もなく……いやほんと、ストンと落ちました。




