表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
遠藤の部屋にはヤベエお姉ちゃんが6人も来るらしい  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第三章 寝取られ裏切り女社長のラストチャンス!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

138/154

第114話 これが美人才女のデートらしい

(僕は一体、何を見せられているんだ……)


 いや説明は受けた、ゴールデンウィーク最初の休日、

 婚約者である24歳美人才女で婚約者の田中凪さんに連れられて、

 やってきたのは夕暮れのお寺、大人のデートとは聞いていたが人が多くてなんだろうと。


(看板を見ないで最初に直感したのが『秘仏の御開帳』かな、と)


 ほら、普段は公開しないけれども、

 33年に1度とか60年に1度とかに開かれる御本尊、

 それを観に来たというのであれば、無宗教な僕でも見たい気持ちは無くは無い。


(でも、とてもそんな生易しいものじゃあ、無かった)


 僕が凪さんと見ているもの、

 それは、その名も『薪能たききのう』いや名前は聞いた事がある、

 ただ言葉の響きとしては『木能ぎのう』て書くのかと思っていた。


(それでも合っているのか、やっぱり違うのか凪さんに聞く勇気が無い)


 いや薪能たきぎのうについて一応の説明は聞いた、

 でもまず大前提からして、のうについては詳しく知らない、

 むしろさっぱりだ、その上級編というか更に踏み込んだようなレベルになると……


(理解のかなり前の段階で、つまずいてしまう)


 一応は、わからなくても見ているだけで良いみたいなこと聞いたけど、

 こういうのは『見るんじゃない、考えるんじゃない、感じるんだ』という域で良いものか、

 さすがに15歳、高校生の頭脳なりに『能面が炎の照らされ加減で表情になる』というのはわかってはいる。


(いや、それでも見ていて、さっぱりです!!)


 逆に炎に照らされた眼鏡才女の凪さんの表情を見て、

 綺麗だなーってうっとり見惚れるくらい、それでいいのか僕は!

 デートだからまあ許されるよね、凪さんは舞台に集中で僕が顔見てるなんて気付いて無さそう。


(さて、問題は終わってからだ)


 スマホ操作して今回の演目について調べる、

 なんて行為はデートでご法度だろう、さすがにその動作は気付く、

 昔、Jリーグ観戦中に隣のメイドがずっとスマホ弄ってたのは許せたが、デートとなるとさすがに。


(だから、感想を聞かれたら、どうしよう)


 これ凪さんのことだ、

 前もって薪能って教えてたら、

 動画検索で見ちゃうって思って隠してたんだろうな。


(だからこそ、素直な感想を聞きたいのだろう)


 かといって知ったかぶりした所で、ねえ、

 いやJリーグ観戦でも近くの席のカップル特に男が、

 得意げに『人数足りてるから大丈夫』て言った直後に失点してたりとか、あったからね。


(うーん、ある意味、これもデートか)


 わっけわかんない薪能に連れてこられて、

 誘ってくれた頭の良い女性にどう言えば満足して貰えるか、

 あの右の焚き木、もうちょっと火力を強くした方が良かったね、とか?


(いけない、自分で思ってて笑いそうだ)


 ちなみに目の前の演目に、

 ギャグやコメディ要素はまったく無い、多分。

 これがまだ歌舞伎なら言い訳は何とか出来たと思うけど……


(どうしよう『あと5回見たらわかります』なんて言ったら、絶対予約される)


 そもそもチケットおいくらなんだろ、

 帰りに看板をよく見たらわかるか、人ごみのせいで、

 でっかい『薪能』の文字くらいしか読まなかった、読めなかったからね。


(……にしても長いな)


 これあんまり気の無い女の子なら、

 お手洗い行くって言って終了までどっかでスマホ弄るか、

 最悪、用事が出来たって帰るぞ、僕は良い子にして最後まで見るけど!


(って凪さん、ハンカチ持ってうるってきてるけど、今そういうシーンなのー?!)


 さっぱりである。

 ということがありながら無事に舞台も終わり解散、

 離れた駐車場へ行く途中、凪さんにやっぱり話しかけられた内容は……


「涼一くん、どうだったかしら?」


 来た来た来た、

 いや『ノーコメントです』とか『ご想像にお任せします』は失礼だぞ、

 どう答えるのが大人なんだ? あっそうか、そういう意味でこれは『大人のデート』なのか! ……か?!


「ええっと、勉強になりました、ただ僕には早いみたいで、凪さんくらいの年齢になったら、また」

「そう、じゃあ帰ったら動画で説明してあげようかしら」「いやその、ごめんなさい、それも含めて僕には早くて」

「残念だわ」「でも本当に良い経験になりました、こんな体験、普段の僕じゃありえないから、ありがとうございました」


 あっ笑顔になってくれた!

 服装からして本気のデートモードだもんな、

 でもどうしよう、『じゃあ次はグランバッテクスクロスを観に行きましょう』とか言われたら!


(いや、今ものすんごく適当に思いついた言葉だから、そんなものは無いよ!)


 とりあえずこの後、

 凪さんと僕だけで頂く夕食で、

 何を話すか考えないと……薪能はあまり触れない方向で。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ