第113話 僕の友達にいよいよヤベエお姉ちゃんを披露するらしい
そして、とんで日曜の朝。
「ええっと、午後1時に下の29階にみんな来ます、
そっちが僕の部屋っていうことにして、まあ嘘はついてないよね、
勉強会で3人連れて来て、1人1時間ずつ勉強を見て貰う流れで」
婚約者のみんな、
頷いてくれている。
「それで涼一くん、メイド姿でなくて良いの?」
「うん、あくまでもお手伝いさん兼、家庭教師的なお姉さんで」
「では眼鏡を」「任せます」「涼一くんとの仲については」「さすがにそれは、ねえ」
婚約者披露会では無い、
実際はそうだとしてもね。
「HEY! リョーイチ、コナイダのJリーグ観に行ったTAKEは」
「やめておこう、勉強の前にその話で45分とか消費しそう」「オッケー!」
「それにしても金曜の国立競技場はエキサイティングでしたネー」「えっ今日もその話?!」
いや嫌いじゃないけど、
とりあえずは一旦置いておこう。
「リョーちゃん、どんな服装がお好み?」
「陽菜ちゃんも自由で、メイド服でなければ何でも」
「今、何でもって言ったわよね?」「まあ、大人な陽菜ちゃんにお任せします」
ちょっと怖いけど、
なんだかんだいって25歳最年長だからね。
「では~、普通にやらせていただきますね~」
「うん、れいさんはそのままで十分、いやなんでも」
「素直な良い子たちだと~、良いのですけれども~」
れいさんは普通が普通じゃないっていうか、
いやさすがに大丈夫なはず、目は奪われるだろうけれども!
「ふふ、個人データもしっかり憶えないとね」
「あっはいえみとさん、そのあたりは昨日も少し」
「涼一君が恥ずかしくないように、家庭教師頑張るわ」
にしても強烈だよな、
このヤベエお姉ちゃん5連発は。
「涼一、部活の助っ人が終わったらすぐ行くから」
「無理しなくても良いよ、紹介できるタイミングはいくらでも」
「遅れを取りたくないの!」「あっ勉強の?」「そうじゃなくて……もう」
他の婚約者にか、
そもそも友達は存在自体を知っているんだろうか?
僕の従姉だっていうのを知らなくても、隣のクラスに居る彼女を。
(さあ、いよいよご紹介だ)
改めてみんなに。
「んじゃあ僕の家に友達を招待する最初の勉強会、
あくまでも真面目な勉強だから、まあリラックスさせるジョークはいいけど、
変な事は言わないでね、婚約者だとかどうとか、そのあたりは信じます、お願い」
それに対して凪さんから。
「大丈夫よ、トップバッターの私からしっかりするわ」
「リョーイチ、luxury cruise shipに乗った気分で」「つまりは」「豪華客船death!」
「大船ってこと?」「ソユコトー」「リョーちゃん、何かあれば私が軌道修正するわ」
陽菜ちゃん、頼もしい……のかな?
「待っている間のために~、、こっそりゼロを忍ばせておきましょうか~」
「れいさんごめんなさい、それは無しで」「わかりました~、普通に待ちます~」
「ふふ、お友達は夕食を食べては行かないの?」「はい、前の3回が、それぞれの友達の家がそうでしたし」
むしろ29階でいつも食べてないのがバレそう、
ダイニングキッチンはほぼ新築状態のままだからね。
「じゃあ涼一、冷蔵庫くらいは好きに準備していい?」
「あっ下の、どうぞどうぞ」「今のうちにちょっと入れておくね」
「涼一くん、私も」「MEも!」「このお姉さんも」「私もですね~」「ふふ、私もよ」
なんだかんだ、みんな楽しんでいないか?!
そんなに僕の友達を迎え入れるのが、あくまで勉強なのに!
まあ先生役はなんだかんだ言ってみんな大人だ、きっとうまくいく、といいな。
(そう、これから先も、3年間……)
みんな父さんの会社の社員で、
それでいて僕のお世話係で名目上はメイド、
実態は婚約者、僕から見たらヤベエお姉ちゃんたち……
「凪さん、お願いします」「はい涼一くん」
「ケイさん、お願いします」「お願いサレマシタdeath!」
「陽菜ちゃん、お願いするね」「大丈夫、まーかしてっ!」
椅子の上に立っちゃったよ陽菜ちゃん。
「れいさん、お願いします」「はい~、どうぞ私をお使い下さい~」
「えみとさん、お願いしました」「ふふ、悪いようにはしないからね」
「景香お姉ちゃんは無理しないで」「ちゃちゃっと終わらせて帰るわ涼一」
こうして今日、
僕はある意味、踏み出してしまう、
ヤベエお姉ちゃんと一緒に、生きていくために……。
(どういう結果を迎えるのだろうか???)
この時、僕はまだ知らなかった、
友達3人を迎え入れた結果、程なくして、
学校で噂になることを、そう、『遠藤の部屋にはヤベエお姉ちゃんが6人も来るらしい』……と。
<そして、プロローグに繋がります>
更に、第3章へと続く。




