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遠藤の部屋にはヤベエお姉ちゃんが6人も来るらしい  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
第二章 ついに始まった高校生活!

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裏 第二章 1人目 田中凪の回想 そしてこれからデートラッシュを迎える!

「上手く行ったと思うわ、おそらく」


 涼一くんの友人がタワマンに来た夜、

 自分なりにおもてなしをした私・田中凪は、

 ベッドに座りながら、外した眼鏡を見ながら回想する。


(なんだか緊張しちゃったわね、私も、あの子たちも……)


 長袖長スカートで刺青を消した痕は見えていないはず、

 涼一くんのお友達の反応もおそらく良かったでしょうから、

 今後はいかに涼一くんの姉的立場、そして婚約者のまとめ役をやっていくか。


「ゴールデンウィークからが勝負だわ」


 そう自分に言い聞かせる、

 遠藤さんの会社が忙しくなり取れる時間がなくなる、

 涼一くんはそれを理由にまず、私とのデートを優先してくれるとか。


(本当は、そこまで忙しくないのだけれどもね)


 でも時間を取っておいた方が良いのは確か、

 何もなければそこに涼一くんとの時間を詰めれば良いだけ、

 とにかく社長、メイド長という立場を理由に先手が打てるのは強みとなる。


「でも、私のこだわりも、できるだけ……」


 前の婚約者と行った所には極力避けたい、

 行くにしても出来るだけ変えたい、私のさらな部分、

 そこを涼一くんで埋めたい、ううん、涼一くんに埋めて欲しい、そして染めて欲しい。


(Jリーグ観戦、か)


 国立競技場を避けたのには理由があった、

 おそらくその可能性は低いものの不安な顔は見せたくない、

 でも調布の方は大丈夫、何よりデートの目的は涼一くんに気に入って貰う事。


「そう、私自身を……」


 私の事を才女と言ってくれる涼一くん、

 本当に頭の賢い女は快楽に負けて寝取られたりはしない、

 8割無理矢理されたとしても2割は合意した、それはもう立派な罪。


(私にはもう、涼一くんしかチャンスが無い……)


 色々な手を打った私、

 値段の高いゴスロリ服を買って着てみて試した、

 対抗して丸瀬さんが本物のスクール水着を買ったのには驚いたけれども。


「他のみんなも、必死なのよね」


 冷静に分析すればお金目当ての佐藤さん橋本さんは、

 破れた後も社員として雇い続けて貰えるようにすればまあ、

 このあたりは私の立場が有利になった後に遠藤さんと相談すれば良い。


(あと、居場所確保が目的の野沢さんもね)


 別にわざとそう仕向けるつもりは無いけど、

 1・2年後のどこかのタイミングでまた引っ越す気がする、

 そうなれば事実上の脱落、もちろんストーカー対策は全力で協力するけど。


「そうなると、目下のライバルは丸瀬さんと小泉さん」


 丸瀬さんはおそらく策士、

 身体が異常に小さい分、頭脳で勝負する、

 涼一くんが精神的依存してしまう恐れが……


(それはおそらく、丸瀬さんの作戦のひとつ)


 ただしあれだけ身体が小さいと、

 子供を作ると言うハードルが物凄く上がる、

 であれば涼一くんが、そこをどう考えているかよね。


「小泉さんにも同じことは言えるかも知れないけれど」


 イトコとの結婚、

 そこにまったくハードルが無い訳じゃない、

 でも情報を総合すると、もっと高い絶望的なハードルが見えてきた。


(でも、それって考え方次第なのよね)


 あと対処方法も無い訳じゃない、

 まあここは私がどうこう考える範囲では無い気がするわ、

 小泉さんが気付くべきことで、これは私が気付かせてはいけないこと。


「私だって、頑張らないと」


 両方の頬を叩いて気合いを入れる、 お水を飲んで落ち着いて灯りを落とし、

 ベッドに潜り込んで今後について考える。


(前の婚約者に誘えなかった所へ、勇気を出して誘う……)


 それを今度実行する、

 チケットも手に入れた、

 あとは楽しむだけ、隣の涼一くんはどんな表情をするのかしら?


「何にせよ、徐々に徐々に、私を見せていかないと」


 そして私と涼一くんの仲が進めば、

 いよいよ私が過去にした過ちを告白する必要がある、

 遠藤さんは『隠し通せるなら一生隠した方が』と言うけれども、おそらく無理。


(だって、私が罪悪感に耐え切れないもの)

 そうなるとまた、

 選んではいけない道に行ってしまいそう、

 逃げるかのように、また……そうなるともう、今度は誰も救ってはくれない。


「助けて、涼一くん、私を助けて……」


 前の音訳者を裏切ったのは私、

 それを与えられた恋に逃げて縋って、

 なんとかやり直そうとしている、客観的に見ても酷い女。


(でも、私が恋をするには、もうこのチャンスしか無いのだから)


 とりあえずは次のデート、

 私のチョイスしたあの場所が、

 もし涼一くんの心に刺されば、それはもう今後の可能性が広がる。


「映像ミュージアムもそうね、うん、その後の路線も固まるわ」


 あのライバル婚約者に負けない武器、

 まず選びそうにないデート先、そこを一緒に楽しむ、

 成功してもしなくても、更にその後の手も、絶えず考えて行きましょう。


(涼一くんと私が、一緒に幸せになるために……)


 ただひとつ、

 胸に留めておかなくてはいけないのは、

 絶対に他人の足を引っ張ってはいけないことね。


「それはわかっている、でも、本当に追い詰められたら……」


 ううん、決めたもの、

 どんな形にせよ、もう絶対に、

 過ちは起こさない、繰り返さない、と。


(……涼一くん……)


 ゴールデンウィーク最初の、

 ふたりっきりのデートの結果が、

 もうすぐ、おのずと……うまく出来ることを祈って、頑張りましょう。

今後しばらく1日1話更新になります、ごめんなさい。

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