第110話 日曜夜はマッサージタイムらしい
コンコン
「はいどうぞ」
就寝前の僕の部屋、
じゃんけんに勝ち抜いて入ってきたのは……!!
「涼一くん、約束通り勝ってきたわ」
「涼一、今夜は涼一をマッサージできるって聞いたわ」
「えっ凪さんと景香お姉ちゃん、前もこの組み合わせなかったっけ?」
あーこれひょっとして、
じゃんけんのパターンが毎回決まってきてるのかな、
いやもちろん偶然って可能性もあるけど、どうなんだろう。
(凪さんは全員のパターンをメモしてそう)
景香お姉ちゃんは、
確か兄弟集まってじゃんけんすると、
結構勝つって言ってたっけ、小4までの昔だけど。
「さあ涼一くん、掛布団を外すわね」
「あっはい、普通のマッサージ、なんですよね?」
「涼一、普通じゃないマッサージって何なのよ」「あっ気にしないで」
16歳女子にはまだ早かったか、
と15歳男子が言ってみる、いや口にはしていないけれども。
「小泉さん、タイ式マッサージとかヨガ式マッサージとかあるのよ」
「へー、そうなんだ田中さん、出来るの?」「見様見真似ならね、あと『整体』もあるわね」
「あっ僕知ってる、首や背骨を『グキッ』て鳴らすやつ」「あれは素人がマネしちゃ駄目よ」「そりゃそうですよね」
と上手く凪さん誤魔化してくれたな、
マッサージするからなのか白いパジャマだ、
なんとなく施術っぽい、そして景香お姉ちゃんはまーた中学の赤ジャージか。
「では仰向けからが良いかしら、うつ伏せからが良いかしら」
「凪さん、普通はどっちが」「普通のマッサージならうつ伏せが先ね」
「田中さん、普通じゃないマッサージだったら涼一に何を」「仰向けで顔にきゅうりパックからになるわね」
あ、それマダムのやつだ。
「……んしょ、うつ伏せでっす」
「では私は肩から」「涼一、足裏失礼するわね」「えっ」
「ほら小さい頃、父さんの土踏まずをよく踏まされてたじゃない」「あれかあ」
ただあれって小学生の時であって、
今の景香お姉ちゃんがやると……うおっ!
重いけどそんなに痛くない、むしろ丁寧、まである。
「涼一くん、力を抜いて」
「あっはい、肩も気持ち良いです」
「後頭部やるのは私、あまり上手くないわよ」
逆にれいさんが上手過ぎた。
「れいさんにやって貰った時、あっという間に眠りました」
「あれはヘッドスパっていうのよ、そういうお店に短期間いたみたい」
「やっぱりストーカーのせいで」「あと、どうしてもお客様に胸が当たっちゃうみたい」
うん、わかるわかる。
「涼一、腰も踏む?」
「いやそれは、景香お姉ちゃんの体重だと」
「何よ」「足裏で十分気持ちいいから」「ならいいけど」
腰を踏んで貰うなら陽菜ちゃんだな、
間接技の鬼らしいから1度マッサージをやらせてみたい、
子供がお父さんの肩をトントンしてるの想像しちゃったけど。
「涼一くん、次は肩甲骨ね」
「うっ、痛さ少々、気持ち良さそこそこ」
「じゃあ涼一、腰をほぐしてあげるね、乗らないから安心して」
背中と腰の同時アタック、
あ、あくまでも身体をほぐして貰っているだけだから!
現に眠くなってきた、でもうつ伏せで寝るのは欄順に苦しい。
「うーん、今日はそこまで疲れる事はしてないのに、めっちゃほぐれる」
「逆にそれが良かったのかも、パンパンにお張ってたらもうちょっと痛かったかも」
「ねえ涼一、女子運動部のマネージャーになって私をマッサージしてくれるとかどう?」「そっちー?!」
CSアニメ専門チャンネルの、
15歳以上は湯気が取れるような作品みたいだ。
「はい涼一くん、仰向け」
「あ、ありがと、う、ござい、ますっ」
「私は首筋やるから小泉さんは足の親指回してあげて、当時にね」「わかったわ」
……何これ、めっちゃ気持いい!!
「こ、こんな技あるんですか」
「ええ、2人同時だからやれる必殺技よ」
「足の指と首は繋がってるんだって涼一」「まあ物理的には、って眠ううううういいいいいぃぃぃぃぃ……」
やべえ、クラクラしてきた。
「これで眠くなたらなかっら、こめかみマッサージする所だったけれども大丈夫そうね」
「涼一、そのまま添い寝するからぐっすり眠っちゃって大丈夫よ、他の足の指もやっておくから」
「うううぅぅぅ……おやすみぃぃぃぃ……なさあぁあぁあぁぁぁぃぃぃ……」「おやすみ涼一くん」「涼一おやすみ」
……これ熟睡し過ぎて、
寝ている間に何されても気付か……な……いぃぃ……
(キスでもされていそう、まあいいか、それくらいなら……唇じゃ、なきゃ)




